なぜ病気になるのか

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正気と邪気

病気の原因を邪気といい、病気にならないように人間が持っているからだを守る力が正気です。正気が邪気に負けると病気になります。

正気と邪気

人は簡単には、病気にかからないような力を持っています。また、病気になったときには治ようとする力を持っています。抵抗力や自然治療力といわれているものです。東洋医学ではこれを正気といいます。病原性の細菌やウイルス、あるいは急激な気候の変化は人体に悪い影響を及ぼします。悪い影響を与える邪悪な気、ということで、からだを悪くする原因になるものを邪気といいます。正気がしっかりしていれば、抵抗力や治療力が強いため、邪気に攻撃されて体内のバランスが崩れても、もとに戻すことができます。この自己調節機能を正気の力といいます。たとえば、高齢者の多い施設で病原性大腸菌Oー157が流行した時に、感染して亡くなった人もいるし、まったく平気だった人もいます。なぜなのでしょうか?これは、ひとりひとりが持っている正気の力の違いが発病するかしないかを決め、発病しても治るか治らないかを決めているからです。問題は、邪気のO-157ではなく、正気の力の方なのです。正気が邪気に負けると病気になります。東洋医学の考え方の基本はここにあります。人間は基本的には、治る力をもっています。東洋医学の役割は、正気を引き出し、働きを助けることで、病気からの回復を補助することにあります。

扶正と祛邪

正気を助けることを扶正といい、東洋医学の基本的なアプローチになっています。正気の負担を除くため、邪気を取り払うことを祛邪といいます。
現代医学でのガン治療を考えてみましょう。がん細胞を取り除くためには、外科手術のほかに、放射線療法や抗がん剤が使われます。がん細胞は邪気であるから、祛邪のために放射線療法や抗がん剤を使用することは、間違いではありません。ところが、これらの方法はがん細胞とともに、正常な細胞も攻撃します。これでは、正気が弱まっていくために、病気の人のからだが治療に耐えられなくなってしまいます。そこで、最近では、鍼灸や漢方といった東洋医学が併用されるようになってきました。西洋医学的な手法でがん細胞を攻撃しつつ、東洋医学的な手法で正気を助け、病気の人のからだを守るのです。近代西洋医学以外の療法を補完医療・代替医療といいます。西洋医学でカバーできない部分を補い、自然治療や免疫力を高めて症状の改善をめざしています。1990年代から日本でも注目されるようになっています。

豆知識*補完医療と代替医療を合わせて補完代替医療と呼びます。欧米では比較的古くから普及しており、日本でも漢方や鍼灸以外のものが、最近になって行われています。

豆知識*補完代替医療はひとりひとりに合わせた医療法で、予防を重視し、自然治療力を高めるとされる。鍼灸と漢方のほかに整体、カイロプラクティック、アーユルヴェーダなどがあります。

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