スモンについて 長崎市さくら鍼灸整骨院 〜薬の効果・逆効果と食の効用〜

さくら鍼灸整骨院は特定疾患指定医院です。

スモン病への指圧、鍼治療、可視総合光線治療を行っております。
症状緩和の効果を実感していただけます。

指圧、鍼治療の費用は特定疾患医療受給者の方は窓口負担金はなく無料となっております。

(株)メイプ社のフラクトオリゴ糖(1,590円)も取り扱っております。
一度お気軽にお問い合わせください。

スモン病の病態を故田村善藏先生がわかりやすく解説しておられます。
多くの方にスモン病について知っていただければと思います。

 

メイプ特別講演会より(抜粋)
講師:東京大学名誉教授、昭和大学客員教授
田村善藏先生
期日:平成6年7月10日(日)
場所:名古屋第一ホテル

主催(株)メイプ

1.はじめに

この講演会では、私も原因解明のためにとりくんだ難病スモンを例としてとりあげ、薬の効果ととりすぎた場合の薬害について説明します。

また、私自身が悩まされた薬の副作用を克服した経験についてもお話しします。これらのことを踏まえ、みなさま方が薬はどのように服用すべきかを考えていただく機会となれば幸いと思います。一方、食の効用として私が毎日飲んでいるフラクトオリゴ糖をとり上げ、35年間とりくんできたビフィズス菌との関連でお話ししたいと思います。

2.薬の効果と逆効果

⑴難病スモン

私の長い研究生活の中で難病スモンとの出会いは忘れることができません。現在ではスモン訴訟も終末を迎え、人々の記憶から去ろうとしていますが、スモンは医療上の大問題として多くの教訓を残した病気です。スモンは2万人近くの人がかかった知覚や運動障害を伴う不治の痛ましい病でした。これは昭和45年にスモンの原因がキノホルムの過剰摂取による副作用であることがわかり、使用が禁止されてから新たな発生がなくなった薬害による病気でした。キノホルムは、整腸が目的の殺菌剤ですが、たまたま副作用として腸の筋肉のはたらきを抑え、下痢をとめる効果がありました。そのため安全性の高い薬であるという誤った認識とあいまって安易に大量に使われたことが悲惨な結果をもたらしたのです。

⑵薬物の用量と作用

薬の用量と作用発現の関係について説明します。用量が少ないと作用は現れず無効です。用量を増やしていくと効く人が出てきて、次第にその率が増えてきます。そのうち今度は有害な作用が出てきます。いわゆる中毒です。器のホルムによるスモン発症の歴史を調査した結果でも、1日0.5gなら飲む続けても発症しないが、0.9gになるとときどき発症するようになり、1.2gで20日以上飲み続けた場合は10%以上の発症が認められています。さらに増やしていくと死ぬ人が出てきますが、50%の人が死ぬ量を50%致死量(LD50)といいます。

⑶薬物の体内動態と作用

薬物は体内で次のような動きをします。内服したときは消化管おもに小腸で吸収されます。吸収された薬は体内に分布していきます。そして特定の組織、臓器、細菌など、治そうとする標的部位に到達し、目的の作用を現わします。ところが、その量が多すぎると、作用が強くなりすぎて有害作用に変わります。また思いもよらないところで副作用を現わし、有害作用につながることも少なくないのです。

⑷一患者からの症例報告

私は、かつて自分に向かなく、かつ重責を担う立場になったため、神経を使うことが多く、神経的なストレスの累積によって自律神経失調症になったことがあります。このときは睡眠導入剤ハルシオンによって、この症状が効果的に抑えられたが、今度は重責を離れた後も、耳鳴りなど禁断症状のためにハルシオンの服用をやめることができなかった。ハルシオンを少量のアモバンという似て非なる薬物に切り替え、これを徐々に減らすことによって薬を断つことができたつらい経験をしたことがあります。私の場合は、幸い後遺症は残らなかったが、薬の副作用はこわいものです。神経的ストレスからくる自律神経の変調は、本来ならば精神修養などをして、心の持ち方によって予防すべきものを薬に頼ったのがいけなかったのです。薬にはできるだけ依存しない方がよいのです。

⑸薬による治療はどうあるべきか

病気になって医者にかかると、医者によっては薬の内容を説明してくれない。尋ねると機嫌が悪くなりそうだから尋ねない。したがって薬の本を買ってきて自分で調べてみる。でもよくわからないということになる。そして飲むと調子が悪いからといって自衛上かってにやめてしまう。医者にはそのことをいわないから、医者は薬を飲んでいるものと思って判断してしまうという悪循環が生じることが少なくない。これでは薬のもっと大切なさじ加減もできません。米国では、10年ほど前に薬害訴訟が強烈にふえたとき、これに対処するために医者や消費者団体が一大キャンペーンをやりました。これはもらった薬については、医療従事者に薬の名前から性質、飲み方、副作用の可能性、一緒にとってはいけないものなどを納得するまで聴きなさいというものでした。やはり医者と薬剤師と患者が一体となってはじめて良い治療ができるのです。患者も治療に積極的に参加するという自覚が必要な時代に私たちは生きているといってよいでしょう。

3.食の効用

⑴私とビフィズス菌

古くから人工栄養児は、母乳栄養児に比べて病気にかかる率や死亡率がはるかに高いことが注目され、その原因のひとつとして腸内に住む細菌の種類とその数量の違いが指摘されるようになってきました。母乳栄養児の便が、ほとんどビフィズス菌によって占められているのに対して、人工栄養児では大腸菌がビフィズス菌の10倍も多かった。現在では育児用粉乳も随分と改良されてきましたが、未だに母乳にはとても及びません。また、健康な成人でもビフィズス菌が優勢であることがわかりました。これらのことから、ビフィズス菌はヒトの健康維持に役立つ菌であるか、少なくとも健康のバロメーターであると見られるようになったのです。ビフィズス菌の研究にたずさわってから35年にもなりますが、どうしたら腸内のビフィズス菌をふやすことができるかが、私の研究の動機でした。腸内のビフィズス菌を優勢にすることによって健康維持に役立てようと考えたわけです。ビフィズス菌をふやすものは、しかるべき条件を備えた食品だと考えました。かつて、外国の学者からキノホルムのような適切に使えば大変良い整腸剤を禁止して困らないのかと問われたときに、ビフィズス菌のような有益菌を腸内に繁殖させることによって、病原菌を抑える手法があり、これが私の夢であると答えたことが懐かしく思い出されます。

⑵ビフィズス菌の効用

ビフィズス菌のはたらきで最も良いと考えられることは、①この菌が糖を発酵して酢酸や乳酸を腸の内に生産することです。これらの酸のうち、特に酢酸が大腸菌、赤痢菌、腐敗菌など有害な菌の生育を抑制することにより、腸内菌叢を改善し、下痢、異常発酵、便秘などを防ぐことができるということです。酢酸は、塩酸や乳酸に比べ高いpHでも、いいかえればおだやかな条件でも大腸菌の増殖を抑える力が強いことがわかります。また、腸内のpHを下げることは、有害なアミンが発生しても吸収されにくくなるのです。その他、ビフィズス菌の効用としては、②ビタミンを生産して供給してくれることや、③病気に対する免疫力を高めてくれることがあります。

⑶ビフィズス菌をふやす方法

ビフィズス菌をふやす研究は、いろいろなされてきたのですが、なかなか成功しませんでした。私自身も、さきほど述べたような動機からこの研究に精力的にとりくんできた経緯があります。野菜のニンジンがもっているビフィズス菌増殖因子について10数年間にわたり研究し、3トンのニンジンからわずか3mgのビフィズス菌生育因子をとり出しました。これを検討した結果、パンテテイン系統の物質が、ビフィズズ菌にとってのビタミンであることを見出しました。このほかビタミンB2もビフィズス菌にとってのビタミンであることがわかりましたが、その後の研究によって、ビフィズス菌を大腸内で増殖させるためには、因子(ビタミン)の補給だけではだめで、エネルギー源(糖)の供給が絶対必要であることが明らかになってきたのです。さらにその糖はヒトに消化吸収されないだけでなく、他の菌、特にビフィズス菌より腸の上部に生息している菌に利用されず、もっぱらビフィズス菌によって利用されることが理想であることがわかってきました。このような糖をさがしているときに、タイミングよくこの条件を満たす性質をもった糖、すなわちフラクトオリゴ糖を開発したのが明治製菓だったのです。

⑷フラクトオリゴ糖の食効

私が、これに注目して毎日飲みはじめてから、早いもので11年余になりますが、今ではフラクトオリゴ糖を手ばなすことができなくなっています。私の場合、フラクトオリゴ糖を摂取する前はビフィズス菌の糞便細菌中に占める割合は1%以下ですが、摂取後は40%以上になることが測定によってわかっています。これはガスや糞便の臭いにも、はっきりとあらわれており、以前はその悪臭により家族から鼻つまみものと嫌われて弱っていました。しかし、フラクトオリゴ糖を飲みはじめて以来、そのような悩みは解消しました。これに伴い、肩や首のこりがなくなり、頭の重いのも消え去りました。この現象は、腸の中の異常発酵により発生した硫化水素やアンモニアが腸から吸収されて血液中をめぐっていたためであると考えられます。(表1)

表1 フラクとオリゴ糖の働き

・消化されず大腸に到達する

・腸内のビフィズス菌の増殖を助け腸内細菌のバランスを改善する

・腸内腐敗や異常発酵を抑える

・便秘を予防・改善する

・血糖値を上げにくい

・虫歯菌に利用されない

ただ、しいて欠点をあげれば、私の場合、フラクトオリゴ糖を飲みすぎると腸の中にガスがたまることがあるのです。この原因を追求するために自分を実験台として研究したことがあります。苦労して自分のガスを風呂を利用して集め、分析した結果、私の場合の主たる原因はフラクトオリゴ糖を飲みすぎた場合、生産された酢酸や乳酸などが、腸から分泌される腸液中の重ソウと反応してできる炭酸ガスの量が多いことにあると考えました。炭酸ガスは、腸管から再吸収されます。その再吸収される程度は個人差があります。この問題は、個人差があるため、自分に適した量のフラクトオリゴ糖を毎日とることによって、ほとんどの場合解決できる問題であろうと思います。

4.まとめ

医薬品の多くは薬効と毒性を併せもっており、これを適切に使うことが医療上の重要な問題です。そのためには、日常安易に薬に依存してはいけません。また治療にあたっては患者は医者や薬剤師から使用する薬について納得するまで聴くことが大切です。今後は患者自身が「健康への投資者」として医療を勉強し、予防を含む医療行為において責任を分担すべきであろうと考えます。また予防、健康維持の点では、精神的なものはもとより、日常の適度な運動とならんで食生活が大切なことはいうまでもありません。バランスのとれた食事とともに、フラクトオリゴ糖のような食の効用も活用すべき時代に私たちは生きているといってよいでしょう。

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