前立腺肥大症

前立腺肥大症

前立腺肥大症は、前立腺そのものが大きくなるのではなく、前立腺の中に発生した線維腺腫という腫れ物が大きくなり、そのために前立腺が肥大してくる病気で、これが尿道を圧迫し、排尿障害を引き起こします。この腫れ物は、前立腺の中にできた小さな結節から成長してきます。この結節は、年齢に深い関係があり、40歳代より徐々に現れる変化で、さらに高齢者ではほとんど必ず起こる現象です。しかし、症状を呈するのはそのうちのごく一部です。どうして、特定の人だけに症状が現れるのかという点については、男性ホルモンと女性ホルモンの不均衡によるなどといわれていますが、詳細はよくわかっていません。

前立腺肥大症の症状

前立腺肥大症の主な症状は、排尿困難ですが、時に血尿もみられます。尿の出方の異常は、次のようなことから判断できます。

⑴尿を出そうとしても、出始めるまでに時間がかかる。

⑵尿が出始めてから、終わるまでの時間が長くなる。

⑶尿線が細くなる。若いときに比べて尿の太さが細くなってくる。

⑷放尿の勢いが弱くなり、何度かとぎれる。一息いれると尿が止まってしまうことがある。また最後の切れが悪く、ぽたぽたといつまでもたれて、下着を濡らす。

症状の経過

●第1病期

始めのうちは、夜間に排尿の回数が多くなります。このため睡眠が妨げられます。これは、線維腺腫の大きくなってくる初期に、その刺激でも起こるといわれています。そして、しだいに尿が出にくくなってきますが、ゆっくりと進行するのではっきり意識されていないこともあるようです。このように尿の出方が悪くなっても、膀胱内の尿が排尿のたびにすっかり出てしまっている間は、あまり問題ありません。

●第2病期

第2病期になると残尿がみられるようになります。膀胱を空にできないために短時間で尿が満杯となり、出している状態なので、時には前立腺の軽い充血やうっ血などを起こし突然尿が出なくなり、ひどく苦しむことがあります。これを尿閉といいます。尿閉は、残尿の量や腺腫の大きさなどとは全く無関係に、比較的早期に起こることが多いようです。排尿の最後に血尿が出たり、まれに排尿中に絶えず血尿がみられることがあります。

●第3病期

上記のような症状を放置しておくと、膀胱はしだいに縮む力を失ってきます。残尿がさらに多くなると、膀胱はのびきって大きな袋になってしまい、排尿の際に強く力むことが必要となってきます。排尿力が弱いため、尿は尿道から少しずつぽたぽたと絶えず出てくるようになります。このような時期になると、腎臓の働きも障害され(水腎症)、さらに尿路の感染も起こりやすくなります。末期まで放置しておくと、ついには尿が出なくなり、尿毒症で倒れることになります。

前立腺肥大症の治療

前立腺肥大症は、尿閉を避けるため養生が大切です。飲酒や排尿したいのにがまんすることが最もよくありません。長時間車に乗ったり、座った姿勢を長く続けたり、下半身を冷やしたりすることは、尿閉の誘因となりやすいので、できるかぎり避けるようにします。入浴後の湯冷めもよくありません。また、便秘は宿便が膀胱を圧迫することにもなりますので、注意が必要です。適度な運動は、前立腺および周辺の充血、うっ血をとりますので、安静を心掛けるよりむしろ進んで運動を行うようにします。

前立腺肥大症の光線治療

可視総合光線療法は、患部の血液の循環をよくし、尿路の感染を予防して症状を軽減します。治療は症状が落ち着いても続けることが大切です。

♢治療用カーボン;3002ー5000番、1000ー3002番または3002ー6000番を用います。3001ー4008番、4002ー6003番、4006ー4007番がよい場合もあります。

♢光線照射部位:両足裏部⑦10分間、両膝部②5分間、腰部⑥5分間(以上集光器使用せず)、左右下腹部各5〜10分間(1号集光器使用)、前立腺部10分間(2号集光器使用)。排尿障害の程度に合わせて両足裏部、前立腺部などは各20〜30分間と長めに照射します。尿閉の場合は、1日2回治療しますが、排尿がみられない場合は、ぎりぎりまでがまんしないで医療機関で導尿などの処置を受けることです。排尿障害と血尿の症状は、前立腺肥大症のほかにガンなどの病気でもみられますので、これらの症状があるときは、きちんと検査を受けることが大切です。

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