医学部における鍼灸医療教育への取り組み

東洋医学教育

2001年に文部科学省の医学教育カリキュラムが改訂され、「和漢薬を概説できる」ことが盛り込まれました。

学生に鍼灸治療の実習を行って認識の変化を調べる

2001(平成13)年、カリキュラムの改訂にともない、東洋医学の概説が医学部教育に取り入れられることになりました。2004年より、すべての医学部・医科大学で東洋医学教育が実施されています。しかし、ほとんどの学生は東洋医学的な治療を体験していません。科学的な根拠にもとづかないという思い込みもあります。東洋医学教育の必要性を感じていない学生も多いです。そこで、東海大学医学部付属大磯病院鍼灸治療室と東洋医学講座では、医学部の学生が、鍼灸治療の実習を体験することで、認識がどのように変化するかを調査しました。

1時間の東洋医学概論の講義後、12〜14名のグループに分かれて、3つの実習を各1時間ずつ行いました。1つ目の実習は、気・血・津液の理論を学習し、舌診、脈診、腹診などを実施します。次が鍼灸実習で、ツボの位置や取り方を学び、自分でツボを探したり、鍼の刺し方や灸のすえ方を学びました。さらに生薬と漢方薬の実習を行いました。講義と実習の前後で学生にアンケートをとり、意識の変化を調べました。

実習後は鍼灸治療への認識や興味が高くなった

講義と実習の前に鍼灸治療の経験があった学生は全体の25%でした。鍼灸に興味がない、あまりないと答えた学生は21%でした。また、現在の医療のなかで鍼灸が必要だと考える学生は69%、あまり必要とは思わないと否定的な考えをもつ学生は14%でした。

ところが講義と実習のあとは、鍼灸への興味や認識は好意的なものに変化しました。興味がない、あまりないという意見は12%に減少しました。勉強する価値があると答えた学生は95%に増加、あまり必要と思わない答えはわずか3%になりました。

鍼灸治療の効果を認める学生は94%に達しました。将来、自分自身が鍼灸治療を行ってみたいと答えた学生は16%、患者に対して積極的に鍼灸治療を紹介したいと考える学生は42%でした。鍼灸に接する機会が少ない医学生は、鍼灸への興味も少なく、正しく認識していない傾向があります。しかし、自分自身で治療を体験することで、興味と理解を深めることがわかりました。必須科目に体験型の実習を加えることで、鍼灸治療が普及していく可能性があります。ただし、鍼灸治療をはじめとする東洋医学を、医学部の学生に指導できる教員の数は全国的にはあまり多くはないです。十分な技量をもつ指導教官を育成することも、今後の課題のひとつでしょう。

豆知識*カリキュラム改定後は、8コマ(講義時間)を標準に「漢方医学の特徴・基本概念が概説できる」「漢方医学と西洋医学の基本的相違を説明できる」など9項目の到達目標が示されました。改定前の2000年で東洋医学教育を8コマ以上実施していたのは8大学だったが、現在では79大学と防衛医科大学校すべてで実施しています。そのうち65大学に漢方外来があります。

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