小児の健康(虚弱児)

小児の健康(虚弱児)

小児の中には、虚弱児と呼ばれる一群がいます。検査では異常所見がなく、これといった疾患は考えられないのに、風邪をひきやすい、発熱を繰り返す、中耳炎や扁桃炎にかかりやすい、下痢や便秘になりやすい、微熱・倦怠感を訴える、といったひ弱なイメージの子供たちです。彼らを虚弱児といい虚弱体質というわけですが、残念なことに、その治療法は確立されていません。わずかに漢方療法があるのみです。外国では、すでに虚弱児に対して日光療法が行われた歴史があります。また光線(紫外線)療法が児童の筋力・運動能の向上に効果があるという研究報告もあります。この効果の1つは、光線照射によるビタミンD産生の増加が、副腎皮質ホルモンの分泌増加を促した結果であるといわれています。成長期の小児は、カルシウムをいつも体内に蓄える(正のバランスに保つ)必要があります。そのためには、生活環境の改善や栄養状態の向上なども重要ですが、日光浴、光線浴など天地天然の恵みが必要であることは、昔も今も同じです。

虚弱と環境

虚弱の原因は、虚弱という体質だけでなく、過保護のような環境も重要な因子の一つになっています。虚弱児は虚弱体質ゆえにどうしても過保護になる傾向があり、そのためにかえって虚弱体質が増強される結果になります。一方、日本の少産化の進行は著しく、核家族化にともなって「強い母親」が出現、父母の育児面での役割の変化が子供に大きな影響を及ぼしています。また、子供の数の減少は、母親の子供に対する過剰反応(過保護、過期待、過干渉など)をもたらし、その結果、子供は精神・心理状態が不安定になる傾向があります。したがって、虚弱児の保育で注意しなければならないことは、運動・精神発達などに対して、早期から親と子の接触(スキンシップ)、親と子のきずなをつくり、過保護や強圧をなくし、成長や自発性に対する障害物をいっさい除いてやることです。日常生活面では、子供に規則正しい日課を与え、適度な運動をさせて、さらに、自律神経系の強化(日光浴、可視総合光線療法、乾布摩擦、薄着など)を行うことが望ましいといえます。

虚弱児の光線治療

虚弱児には、その症状によりいろいろなタイプがありますが、可視総合光線療法は基本的には成人に準じて行います。どのタイプの虚弱児にも共通していえることは、からだの冷え、特に足が冷たいことです。したがって、足をよく温めることが基本的な治療となります。足の冷えの程度が強いときは、照射時間の基本である一部位に5分間の照射では不足ですので、20〜30分間と長めに治療を行います。

●風邪にかかりやすい児童

♢治療用カーボン:3000ー5000番、または5002ー5002番を用います。

♢光線照射部位:両足裏部⑦、両足首部①、両膝部②(以上集光器使用せず)各5分間、左右咽喉部④(2号集光器使用)各5分間。

●扁桃炎を繰り返す児童

♢治療用カーボン:3000ー5000番、または3001ー4008番(扁桃腺の化膿が強いとき)を用います。

♢光線照射部位:⑦①②各5分間、④各5分間。

●中耳炎を繰り返す児童

♢治療用カーボン:3002ー5000番、または3001ー4008番(耳痛、耳だれがあるとき)を用います。

♢光線照射部位:⑦①②各5分間、④各5分間、左耳部または右耳部(以上2号集光器使用)5分間。

●気管支炎、喘息様の症状を繰り返す児童

♢治療用カーボン:3000ー5000番、または5002ー5002番を用います。

♢光線照射部位:⑦①②各5分間、④各5分間。咳が強いときは肩胛骨部(1号集光器使用)5〜10分間を追加。

●湿疹・じんましんを繰り返す児童

♢治療用カーボン:3000ー5000番、3002ー5000番、または3002ー3002番、3000ー3009番を用います。

♢光線照射部位:⑦②各5分間、患部は1号または2号集光器を使用して各5分間。患部の乾燥が強い場合は、薬剤を含まないワセリンや馬油などを薄く塗って照射するとよい場合があります。

●消化器症状(小食、便秘、腹痛など)を繰り返す児童

♢治療用カーボン:3000ー5000番、または3001ー5000番、1000ー5002番を用います。

♢光線照射部位:⑦②(以上集光器使用せず)各5分間、腹部⑤、腰部⑥(以上集光器使用せずまたは1号集光器使用)または左右下腹部(以上2号集光器使用)各5分間、左右咽喉部④(2号集光器使用)各5分間。

●立ちくらみ、動悸、朝の寝起きが悪いなどの症状を繰り返す児童

♢治療用カーボン:3000ー5000番、または3002ー5000番を用います。

♢光線照射部位:⑦①②各5分間。後頭部③(2号集光器使用)5分間または左右咽喉部④各5分間。時に⑤または⑥を1号集光器を使用して追加照射してもよいでしょう。

●肥満症、軽度情緒障害のある児童

♢治療用カーボン:3000ー5000番、または3002ー5000番、3001ー5000番を用います。

♢光線照射部位:⑦①②(以上集光器使用せず)、⑤⑥(集光器使用せず、または1号集光器使用)各5分間、③(2集光器使用)5分間または④各5分間。

実際の治療では、これらの症状がいくつか重複していることが多いので、その場合は治療を組み合わせることになりますが、一つの治療を続けることにより、他の症状も軽快する例が少なくありません。これは、可視総合光線療法の予防的治療効果であり、特徴でもあります。以上のような可視総合光線療法により、症状は改善されてきますが、最低3ヶ月を目安に治療を継続します。症状の改善は、まず風邪をひきにくくなることが特徴としてあげられます。これは、自然回復力の一因子である免疫機能が強化された結果です。その後は症状により1〜2年間、毎日あるいは週に2〜3回治療を続けます。

小児の光線治療上の注意

小児の光線治療は基本的には成人の場合と同様ですが、実際の治療に際しいくつかの配慮が必要です。

●保護者は、症状の改善をあせらず、治療を継続する。

●光線治療を怖がらないように配慮する。治療に慣れるまでは睡眠中に治療する。

●治療中は保護者が必ず付き添う。

●照射されている皮膚面が熱くならないように照射距離に注意し、皮膚面に触れて温かみを確認する。

●鼻、眼、耳などの顔の周辺を治療するとき、光線が眼にあたるような場合は、必ず眼を軽く閉じる。

※小児はからだが小さいため、照射部位に対し一般的に用いる集光器より小さい集光器を使用する場合もあります。

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