掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症は、手のひら(掌)や足の裏(蹠)に無菌性の小さな膿疱や水疱ができる難治性の皮膚病です。この皮膚病には代謝・免疫系の異常が関係しているといわれ、軽快と悪化を繰り返す特徴があります。特に風邪や扁桃炎などの感染、過労、精神的ストレスなどは悪化の原因になります。

細菌感染が発症の引き金に

掌蹠膿疱症は、男性の場合30歳代に最も多く発症し、女性の場合は40〜50歳代の高年層になって発症する例が多いようです。どちらかというと女性にやや多い皮膚病で、春から夏にかけて発症することが多く、秋冬の2倍に達します。膿疱や水疱が初めに出る部位は、足裏が最も多く、それに次ぐにが手のひらです。足裏と手のひらに同時に症状が出る例は少なく、時には頭部あるいは肘や膝などに同様の変化がみられることがあります。患部は、皮膚が厚く発赤して、膿疱はその周辺に群発することが多く、症状の激しいときは強いかゆみがあります。膿疱は白血球の死骸が集まったもので、細菌は検出されません。したがって、小さい膿疱ができた後に厚い皮膚がむけて赤くなり、水虫と症状は良く似ていますが、うつることがありません。原因は明らかではありませんが、細菌感染との関係が指摘されており、扁桃炎や虫歯など炎症がからだのどこかにあると起こりやすいといわれています。こうした関係を、医学的には「病巣感染」といいます。病巣感染の代表例として、細菌感染が引き金となって発症する「急性腎炎」や「リウマチ熱」がよく知られています。病巣感染源としては、扁桃炎や虫歯のほかに、胆のう炎、胆石、中耳炎、副鼻腔炎、おできなどがあり、これらの炎症の部位を除去あるいは治療すると、皮膚病変が自然に治ることがあります。例えば、扁桃炎では扁桃の摘出を、虫歯では抜歯をすると皮膚病は自然に軽快するといわれています。したがって、現在では掌蹠膿疱症は、このような炎症性の疾患によるアレルギー反応で引き起こされる病気の一つであると考えられています。なお病巣アレルギー(病巣感染)のほかに、歯科材料などの金属アレルギーによる場合もあるといわれています。

症状を悪化させる要因

掌蹠膿疱症では、皮膚以外の症状として、約10%の症例に、関節炎、関節痛、神経痛がみられることがあり、掌蹠膿疱症性骨・関節炎と呼ばれています。病変は前胸壁を形成する鎖骨、胸骨、肋骨とそれらの関節部にみられ、徐々に発症し、腫脹(はれ)・発赤・疼痛(痛み)がみられます。骨は無菌性の骨髄炎の変化を呈します。掌蹠膿疱症における症状は、種々の炎症によって悪化しますが、季節によっても悪化することがあります。特に、夏は症状が悪化することがあります。特に、夏は症状が悪化しやすいといわれています。また、女性の場合は月経前や月経時に悪化することがあります。また、うつる病気ではありませんが、膿疱後の乾いた皮膚をむしると、その刺激により周辺に広がります。そのほか、別表(下記)にあげたような事柄が悪化の要因になることもあります。

掌蹠膿疱症を悪化させる要因

①風邪

②扁桃炎

③月経

④過労

⑤飲酒

⑥食物

⑦薬剤・洗剤

⑧精神的ストレス

掌蹠膿疱症の光線治療

光線療法は、紀元前の昔から皮膚病の治療に盛んに利用されてきました。特にソラーレン(光感作物質)を併用した日光療法は、近年再評価されてプバ(PUVA)療法として、掌蹠膿疱症、尋常性乾癬、尋常性白斑、アトピー性皮膚炎など難治性の皮膚病に使われています。皮膚病に対する可視総合光線療法は、患部がからだの表面ということもあって手軽に利用できますが、可視総合光線療法の根本はからだの内面からの治療であることを忘れてはいけません。掌蹠膿疱症は、病巣アレルギーによって引き起こされるので、可視総合光線療法は感染部位に対する直接照射と同時に、アレルギーが生じやすい体質を改善させる間接照射を並行して行う必要があります。可視総合光線療法には、直接効果として抗炎症作用・消痒作用・殺菌作用があり、間接効果として血行改善作用・免疫調節作用・自律神経調節作用があります。これら光線の光化学・温熱の総合的な作用によって難治性の皮膚病である掌蹠膿疱症を軽快・治癒させることができます。治療期間は1〜3年を要します。

♢治療用カーボン:3000ー3002番、3001ー3002番、4000ー4002番、4000ー4009番などの組み合わせを用いますが、発症してから数年を経過している場合には、4000番台の治療用カーボンを用います。

♢光線照射部位:

[直接照射]

足裏(蹠)の場合は、まず集光器を使用せずに5〜10分間照射し、次に、特に悪い部位を1号集光器または2号集光器を使用して各5〜10分間照射します。手のひら(掌)の場合も1号集光器または2号集光器を使用して各5〜10分間照射します。照射時間は症状に応じて調節します。

[間接照射]

掌蹠膿疱症は、高血圧や糖尿病をともなうことがあります。糖尿病がある場合は糖尿病の治療を行います。そのほか胃炎があれば胃炎の治療を、腰痛があれば腰痛の治療を、高血圧症があれば高血圧症の治療を、それぞれに適した治療用カーボンを使用して行います。特別な異常がなければ、前記した治療用カーボンで間接照射として両膝部②、腹部⑤、腰部⑥(以上集光器使用せず)各5分間、左右咽喉部④(2号集光器使用)各5分間(両足裏部⑦は重複するので省略してよい)照射します。間接照射はどのような治療であっても、照射することによって体質改善につながります。掌蹠膿疱症では扁桃腺の異常をともなうことが多いので、症状の有無にかかわらず、できるだけ④を照射しておくとよいと考えられます。また、別表(下記)のような明らかな病巣源(炎症部位)がある場合は、その部位に対する照射も行います。難治性の皮膚病では、副腎皮質ホルモンを使用することが多いのですが、このホルモンは掌蹠膿疱症の発症に関係する細菌感染を悪化させることもあるので、場合によっては副腎皮質ホルモンの使用を避け、光線治療で根気よく治療するほうがよいでしょう。

掌蹠膿疱症にみられる病巣源

⒈扁桃炎、扁桃肥大

⒉歯牙疾患(虫歯、抜歯後の化膿、歯周病など)

⒊胆のう炎、胆石

⒋中耳炎

⒌副鼻腔炎

⒍癤(おでき)

⒎その他(虫垂炎、前立腺炎、子宮付属器炎など)

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