水虫

水虫

水虫は夏季に悪化しますが、悪化する原因として、足の表面温度が関係しているのではないかという研究報告があります。この研究成果は、可視総合光線療法の立場からみて、たいへん興味深いものです。また、水虫に対する可視総合光線療法の効果が、従来からいわれているように、単に光の作用だけでなく、温熱の作用も大きいことを示唆しています。

水虫患者は足の表面温度が低い

北海道大学病院皮膚科の佐藤先生らは、各種皮膚疾患の皮膚表面温度を、サーモグラフィを用いて測定した際、足趾
(足の指)が低温を示す症例に足白癬(水虫)患者が多いことに注目しました。

また、このような水虫患者の足趾表面温度は、白癬菌の培養温度(24〜26℃)に一致し、体温より低温域であることから、水虫患者(足白癬患者)男性57名の足趾の表面温度が、水虫でない者(男性54名)に比べて低温を示すかどうかを、24〜26℃の恒温室でサーモグラフィで詳しく測定しました。

測定結果は、水虫患者(白癬患者)の足趾表面温度は25℃前後であったのに対し、水虫でない者のそれは30℃前後で5℃の差が認められました。佐藤先生らは、以上の測定結果から、「足白癬患者の足趾の表面温度は、水虫でない者に比べ明らかに低く、夏季に足白癬が悪化する要因の一つに足趾の表面温度が影響している可能性が考えられる」と述べています。

この研究で特に興味深いのは、足白癬患者の足趾の皮膚表面温度は約25℃と、白癬菌の培養条件である温度(24〜26℃9にほぼ一致したことです。今回のように、環境温度が夏季室温に近い24〜26℃のとき、足白癬患者では、環境温度の範囲内の25℃を示しました。このことは、水虫でない者では、体温より4〜6℃低い値を示すだけですが、足白癬患者では、足趾の温度が、環境温度に近い値をとりやすいこと、つまり環境温度に左右されやすいことを意味しています。

冬季でも白癬菌は寄生していますので、足白癬が夏季に目立って多いのは、菌に感染しているかどうかよりも発症しやすい環境要因が整いやすいためだと考えられています。測定結果は、その要因として発汗(水分)のほかに、この皮膚表面温度が加わる可能性を示しているといってもよいでしょう。

当診療所でも光線治療の前に、足などからだの表面温度を測定しています。水虫患者の治療過程を観察すると、治療前は室温と同じ程度に低かった足の表面温度が、光線治療継続によって室温より5〜7℃高くなるとともに水虫がよくなってきます。当診療所で測定した水虫患者の足の表面温度は、前記した研究と同様の結果であり、光線照射によって環境温度に左右されず足の表面温度をいつも温かい状態に保つことが、白癬菌の繁殖を抑えて足にとってよい環境づくりになることになります。足の皮膚表面温度を低下させる原因疾患としては、四肢の循環障害を生じる高血圧症、糖尿病、膠原病などがあげられます。これらの疾患は、四肢末梢温が低くなりやすいといわれています。

しかし、足の皮膚表面温度が低下することが多いのは、交感神経系の過緊張による場合ではないかと思われます。交感神経系の過緊張は、末梢血液循環を悪化させ、発汗を亢進させるとともに四肢冷感(冷え)を強くします。この発汗と冷えによる皮膚温低下が水虫を悪化させる大きな要因になります。

交感神経過緊張症と水虫については、前慈恵医大麻酔科の若杉教授によると、多汗症や腰痛の患者に星状神経節ブロック(心臓や肺、上肢などを支配する交感神経である星状神経節に麻酔剤を注入し遮断すること)を行うと水虫の症状が自然となくなる例があるそうです。これは交感神経系の緊張を和らげることによって発汗が抑制され、さらに末梢血液循環がよくなって皮膚温上昇により自然治癒力が増したためです。

水虫の光線治療

水虫に対して可視総合光線療法が効果的なのは、従来からいわれている光線(紫外線)の直接作用だけでなく、赤外線による温熱作用と可視光線による光化学作用によって、交感神経過緊張が緩和し、その結果、足皮膚温度の上昇という環境要因の改善による間接作用も大きく影響していると考えられます。例えば、ある病気で光線治療を続けていると、以前からあった水虫が、いつの間にか自然に治っているということがあります。これは、可視総合光線療法の間接効果(冷えの解消)を示していると思われます。光線治療に際しては、社会生活上のストレス、過労、睡眠不足などに配慮しながら、まず足が温まるように、根気よく治療を継続することが基本的に重要となります。

♢治療用カーボン:3000ー3002番、重症には4000ー4009番を用います。このほかに3001ー3002番、3002ー3002番、4000ー4002番、3009ー4002番などの組み合わせも用います。

♢光線照射部位:足の冷えが強い場合は、まず両足裏部⑦、両足首部①、両膝部②、腹部⑤、腰部⑥(以上集光器使用せず)、後頭部③(1号集光器使用)各5分間などの全身的な間接照射を行い、次に2号集光器を使用して患部を各10〜20分間直接照射します。足の冷えが強くない場合は、⑦①②のみを各5分間照射します。爪の水虫の場合も同様に治療します。

⑴末梢の血行障害がみられやすい糖尿病、高血圧症、膠原病、下肢の動脈硬化症などの疾患がある場合は、これらの光線治療と同時に水虫の光線治療(患部のみ)を併用します。また、水虫以外の病気ですでに光線治療を行っている場合も、同様に水虫の治療(患部のみ)を追加します。

⑵水虫は患部を清潔にすることが大切です。従来石鹸は使用しないほうがよいとされてきましたが、最近の研究では、石鹸で患部を清潔にするメリットのほうが大きいといわれています。したがって、石鹸で患部をきれいに洗い、洗った後は石鹸をよく洗い流すようにすればよいでしょう。使用する石鹸は、普通の浴用石鹸で十分です。

⑶水虫の塗り薬を使用しているときは、光線治療後に薬をつけるようにします。光線を照射する際に薬がついていると、光線の作用の障害になるだけでなく、光と薬が反応して、ごくまれに光線過敏症を起こすことがあります。

水虫に対する光線療法の作用

◎温熱作用(血行改善作用)

①疼痛の緩和

②自律神経の調節

③新陳代謝の促進

◎光化学作用(抗炎症作用)

①殺菌

②消痒

③肉芽の発生

水虫に対する日常の注意

◯通気のよい木綿や麻の靴下を履く。

◯靴、靴下を履く時間を短くする。

◯足を乾燥させ、清潔にする。

◯過度の喫煙、飲酒を避ける。

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