肝臓病

肝臓病

肝臓病で死亡する患者数は、年間で約4万人といわれています。そのうち肝硬変が約1万7000人、肝臓ガンが約1万8000人、劇症肝炎が約4000人となっています。これら不幸な転帰をとった人々の背後には、その何十倍もの患者が存在します。その内訳は、急性肝炎18万人、慢性肝炎130万人、肝硬変22万人、肝臓ガン2万人といわれています。肝臓病には多くの種類の病気がありますが、急性肝炎を起こす主な原因はウイルス、アルコール、薬剤などです。アルコール性の肝障害については次項で詳述することにして、ここでは、ウイルスによるものと薬剤によるものについて解説します。

ウイルスによる肝障害

ウイルスによる主な肝炎には、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎があります。

⑴A型肝炎

A型肝炎は、A型肝炎ウイルスに汚染された飲食物の摂取することによって発症します。わが国では生貝の摂取がが感染源となった例がありますが、海外旅行や海外出張などで感染することも多いようです。この肝炎は、慢性になることはほとんどなく、治癒します。

⑵B型肝炎

B型肝炎は、主に輸血の際にB型肝炎ウイルスが体内に入って発症します。しかし、現在では献血時に血液がチェックされ、消毒法など感染防止対策が徹底されたため、輸血後のB型肝炎の発生はほとんどなくなりました。B型肝炎は、成人では急性肝炎(一過性感染)として発症したときは、慢性化することなく、ほとんど治癒します。しかし、なんらかの原因で免疫の働きが低下している場合、例えば血液透析患者や白血病患者などでは、一度感染するとウイルスはそのまま体内に残ってしまう(持続感染)ことがあります。

⑶C型肝炎

C型肝炎は、C型肝炎ウイルスの感染によって発症し、B型肝炎と異なり自然治癒傾向は極めて少なく、持続感染の状態になりやすい傾向があります。慢性肝炎になって5〜30年の経過の中で肝硬変症、肝臓ガンに進展します。感染から肝臓ガンになるまでの期間を検討した研究では、B型肝炎が45〜65年かかるのに対して、C型肝炎では13〜27年とその期間はC型肝炎がはるかに短いことを示しています。治療にはインターフェロンが使われます。急性肝炎の症状は、各型の肝炎で程度の差はありますが、発熱、全身倦怠感、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢、掻痒感などがみられます。

ウイルス肝炎の比較

A型肝炎 B型肝炎 C型肝炎
潜伏期 2週間〜6週間 1ヶ月間〜6ヶ月間 2週間〜4ヶ月間
好発季節 冬〜春 1年中 1年中
好発年齢 20〜35歳 20〜30代 全年齢
感染経路 経口(飲料水・食物) 非経口(輸血・体液) 非経口(輸血)
発症様式 急性に発症 徐々に発症することがある 徐々に発症する
初期症状 軽〜中毒症 ときに重症 軽〜中毒症
慢性化
キャリア まれ 人口の2〜3%(日本) 人口の2〜4%

薬剤による肝障害

年々開発される薬剤の数は増加し、その副作用による肝障害も増加傾向にあります。薬剤による肝障害は、薬剤の量が多すぎたり、薬剤に対してアレルギーがあったりすると生じます。肝障害を起こしやすい薬剤は、抗生物質、解熱鎮痛剤、抗炎症剤、抗ガン剤、麻酔剤です。

肝障害の慢性化は、主にウイルス性肝炎、特にB型肝炎の一部とC型肝炎によって起こりますが、このほかにアルコール性、薬剤性の肝障害も一部慢性化します。B型およびC型肝炎ウイルスの持続感染状態をキャリアからの発症と考えられています。キャリアの中で肝障害を全く示さない場合を健康キャリアと呼んでいます。キャリアの問題が1重視される理由は、慢性化しやすいことと感染源になることが多いからです。出産のとき母から子にうつる母子感染は、大きな社会問題で、免疫反応が弱い乳幼児はキャリアになりやすいといわれています。いろいろな原因による肝障害が慢性に経過したその終着駅が、いわゆる肝硬変です。肝硬変は、その名のとおり、繊維部分の著しい増加のために肝臓が硬くなった状態をいいます。肝硬変になると、肝臓内の血液循環が悪くなり、そのため、腹水、食道静脈瘤が生じたりしてきます。肝臓ガンができやすく、消化管出血、肝不全とともに肝硬変の三大死因原因となっています。肝硬変を、構造的に正常に戻すことは困難ですが、肝臓の働きという面ではかなり回復させることが可能です。一時的に黄疸や腹水がみられた状態でも、しばしば回復して、社会復帰できることがあります。

年齢階級別死因順位

第1位 第2位 第3位 第4位 第5位 第6位 第7位
30〜34 自殺 悪性新生物 不慮の事故 心疾患 脳血管疾患 肝疾患 肺炎
35〜39 悪性新生物 自殺 不慮の事故 心疾患 脳血管疾患 肝疾患 肺炎
40〜44 悪性新生物 自殺 心疾患 不慮の事故 脳血管疾患 肝疾患 肺炎
45〜49 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患 自殺 不慮の事故 肝疾患 肺炎
50〜54 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患 自殺 不慮の事故 肝疾患 肺炎
55〜59 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患 不慮の事故 自殺 肝疾患 肺炎
60〜64 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患 不慮の事故 肝疾患 自殺 肺炎
65〜69 悪性新生物 心疾患 脳血管疾患 肺炎 不慮の事故 肝疾患 自殺

肝臓病の治療

肝臓病の治療の基本は安静です。急に急性肝炎では、発病した初めの時期の安静がその後の経過に大きく影響します。急性の場合は、ただひたすら横になっていることが治療の原則です。安静は、肝臓の血液を増やし、栄養に富んだ血液を供給し、肝臓障害の回復を早めるとともに、肝臓の負担を軽くします。肝臓の血液は、立位では横になっているときに比較して約30%減少し、運動すると50〜80%も減少します。慢性肝炎、肝硬変では、食後30〜60分間は横になって休養することが必要です。食事は、高たんぱく、高カロリーが必要ですが、肥満にならないように配慮しなければなりません。アルコールは肝臓の線維化を促進したり、病気を悪化させる大きな原因になりますので、控えたほうが賢明です。

肝臓病の光線治療

可視総合光線療法は、安静とともに肝臓の血流を増やし、同時に光と温熱の作用によって、肝障害の回復を促進します。

⑴光線照射の温熱効果と腫脹吸収作用が、肝臓への血液を増やし、肝臓の炎症を緩和させることにより、線維化の進行を抑制します。

⑵肝障害、特に肝硬変では全身の血液循環が悪く、そのため食道静脈瘤だけでなく胃や十二指腸の粘膜の血液の流れも悪くなり、胃・十二指腸潰瘍の発生も多くなります。このような細い血管の血流改善にも光線治療は有効です。

⑶肝障害時に黄疸という症状がみられることがあります。黄疸は、血中にビリルビンという黄色の物質が増加するために皮膚や粘膜が黄色くなるという症状を呈します。光線、特に可視線には血中のビリルビンを下げる作用があり、このような効果は以前から新生児重症黄疸の治療に世界中の医療現場で応用されています。

⑷肝臓病は糖代謝の主な臓器である肝臓の障害ですから、肝障害があると糖尿病になりやすくなります。光線治療は、肝機能の改善とともに糖代謝にも好影響を及ぼします。

⑸肝臓の治療に副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤が使われることがありますが、これらの薬剤は、生体の本来持っている防御機構(自然回復力)も抑えてえしまうため、感染が起こりやすくなります。風邪、肺炎、胆嚢炎、腎盂炎などの感染症は、肝臓病患者では病状を悪化させる大きな要因になります。光線治療は、このような薬剤の副作用を軽減させ、感染を予防して回復力を増強させます。以上のような種々の作用により、可視総合光線療法は疲弊した諸機能を是正して、からだの抵抗力を強化していきます。その結果、食欲、睡眠、便通は良好となり肝障害のからだのだるさ、疲れやすさが軽減し、さらに病気に対する不安感からも解放されます。

♢治療用カーボン:1000ー3001番、3001ー5000番、4001ー6001番を用います。

♢光線照射部位:急性肝炎の場合は入院することが多いのですが、光線治療が可能ならば、両足裏部⑦、両足首部①、両膝部②(以上集光器使用せず)各10分間の治療から始めます。入院の必要がない程度の病状であれば、⑦①②、肝臓部(2号集光器使用)、背正中部(1号集光器使用)、後頭部③(1号集光器使用)各5分間の照射から始めます。急性期(1ヶ月)を過ぎてから、⑦②、腹部⑤、腰部⑥(以上集光器使用せず)各5分間、肝臓部・背正中部各10分間の治療を続けます。慢性肝炎は、⑦②⑤⑥③各5分間、肝臓部。背正中部各10分間を照射します。便秘や胃腸がよくないときは⑤の代わりに左右下腹部(1号または2号集光器使用)を各5分間照射します。肩や背中が重く張るような感じがあれば、頸椎下部、肩胛骨間部(以上1号集光器使用)5〜10分間の照射を追加します。肝硬変で腹水、むくみがみられるときは、⑦①②各10分間、腓腹筋部または後大腿部(以上集光器使用せず)各10分間の照射から始め、体力がついてきてから、⑤⑥肝臓部・背正中部などの照射を追加するとよいでしょう。この場合は、⑦②各5〜10分間、肝臓部・背正中部各10分間、⑤⑥各5分間とします。

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