透析治療の症状を鍼で緩和する

透析

透析膜は分子量の小さなイオンだけを通過させます。この機能を使って体液から老廃物を取り除き、腎臓の機能を代用させる治療です。

透析治療をすると、痛みやかゆみなどのつらい症状がでる

透析治療は糖尿病や腎臓の病気の進行により、腎臓の機能が極端に悪くなったときに行われます。腎臓は、血液をろ過して、からだに不要な成分を取り除き、余分な水分とともに尿として排泄するはたらきがあります。透析治療は、このはたらきを肩代わりするものです。

慢性の腎不全では、長期にわたって透析治療を受けるが、しばしば合併症がみられます。関節の痛み、全身におこる非常にしつこいかゆみ、だるさ、イライラ感、不眠などです。そのため、鎮痛剤やかゆみどめも必要になります。しかし、透析治療を受ける人は、高齢だったり、すでに多くの薬を服用している場合が多く、薬を増やすことは望ましいことではありません。また、鎮痛薬の効果がでない人も多いです。そこで、これらの症状を鍼で治療しようとする試みがはじまっています。埼玉医学大学東洋医学科では、透析治療を受けている人に週に1〜3回の鍼治療を行って、1か月後、1年後の経過を調べました。

全身症状の緩和に加えて腎機能の改善も期待されます

まず、1か月後では、痛み、かゆみ、倦怠感といった全身症状で改善傾向がみられました。血液生化学検査では、ヘモグロビン、ヘマトクリット、たんぱく質のアルブミンの値が基準値に近づきました。腎機能が弱っていると、貧血症状をおこし、ヘモグロビンとヘマトクリットの値が減ります。また、栄養の吸収や肝機能に問題があると、アルブミンが減少します。3つの検査値が上昇したのは、腎臓や肝臓の機能に影響したと考えられます。

1年後には、全身の症状に加え、不眠も改善されました。ヘモグロビンの増加に加え、尿素窒素の値が減少しました。残存腎機能へ影響し全身症状が改善され、身体活動性が高まったとも考えられます。

1か月後と1年後、どちらもQOL(生活の質)の向上を調べる調査で、さまざまな項目が上昇傾向を示しました。またデータは少なく、透析方法や個人の体質で結果にばらつきはあります。しかし、鍼治療が痛みやかゆみ、しびれなどの全身症状を緩和し、QOLを上昇させる可能性は高く、さらには、腎臓の機能の維持あるいは回復も考えられます。

日本の透析患者は26万人を超えるとされ、糖尿病患者の増加とともに、年々、治療を受ける人が増えています。鍼治療との連携でQOLが維持できる治療が期待されています。さらに、全国の多くの透析センターとも連携や共同研究が行われ、その輪が広がりつつあります。

豆知識*腎臓は、赤血球の生成に関係するエリスロポエチンという物質を出します。腎機能が低下すると、この物質が不足するため、赤血球が足りなくなり、腎性貧血をおこすことが多いです。腎機能の状態を調べる検査を腎機能検査といい、尿検査と血液検査があります。血液検査では、尿素窒素、ヘモグロビン、ヘマトクリット、アルブミン、クレアチニン、電解質などを調べます。

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