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(26)腰痛症

人類が2本足で歩行するようになって、最も増加したのが腰痛であるといわれています。腰痛は、直立歩行(2本足歩行)という宿命的要因のほかに、生活環境、老化、および心理的な要因などにより、複雑に生じてきます。腰がだるい、重い、張る、痛むなど、腰痛の症状はさまざまです。これらの症状は、一般的に重いものを持ったとき、中腰の姿勢をとったとき、座っていて立つときなどに生じることが多いようです。また、季節の変わり目や天候不順のときに悪化しやすいという特徴があります。

腰痛を引き起こす疾患

腰痛は、脊椎とその周囲の軟部組織(筋、筋膜、腱、靭帯など)の障害に限らず、脊椎性、内臓性、血管性、神経性、心因性のさまざまな疾患が原因となって生じます。内臓関係では肝臓病、腎結石、尿管結石、月経困難症などによって起こることがあります。

腰痛の原因

整形外科に関係する腰痛疾患は多く、その大部分の病因は、脊椎と周囲軟部組織にあります。その中で最も多いといわれる腰痛症とは、ほかのいずれの病態(椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、圧迫骨折など)にも含まれない、病態不詳の疾患をいいます。不詳とはいっても、各種の検査で異常を発見できないだけであって、支持、運動器としての腰椎や仙椎の機能に一時的な障害や部分的な損傷を生じていることがほとんどです。腰痛症の原因として、腰部の筋肉痛が一部関係していることがあります。文明社会では、重いものを持ったり、長距離を歩くなど自分の手や足をあまり使わなくても生活していけます。そのために全身の筋肉、骨、関節が弱くなり、腰痛が起こりやすい状態になっています。このような状態で、長時間同じ姿勢、例えば長時間立ったまま腰を動かさないでいるとか、座ったままで仕事を続けるとかすると、弱った筋肉は筋肉疲労に陥り、腰痛が容易に生じます。腰痛の原因となる筋肉は、からだを支える腹筋・背筋などの躯幹筋や臀筋、大腿四頭筋などで、これらの筋肉の筋力低下や過労などにより腰痛が起こります。この筋力低下は、腰痛の原因になるだけではありません。最近の学童は骨折しやすいといわれますが、その原因の一部にもなっています。また、肥満は腹筋の筋力低下を起こしやすい要因となります。このほかに脊椎の彎曲の異常によっても筋肉は疲労しやすくなり、腰痛が起こります。以上のように、筋力の低下によって腰痛が起こることから、腰痛を防ぐためには、腹筋・背筋などの筋力アップと不良姿勢の是正が大切となります。

腰痛の治療

どんな病気でも、原因を除去し環境を改善することが、最良の治療法です。腰痛症の場合は、筋カアップや不良姿勢の改善が重要です。筋カアップには、まず、腰痛体操(腹・背筋の運動)などのトレーニングを十分に行い、筋力がある程度ついてから、各種の本格的なスポーツを行うようにします。ただし、腰痛の原因が椎間板ヘルニアや脊椎分離症およびすべり症など、はっきりしている場合には、医師の指示にしたがって運動をするようにします。腰痛の強い初期は、横になり安静にして休むことを守り、さらにコルセットをつけたり、さらしを下腹部に巻きつけることが有効なこともあります。しかし、これらの使用は、あくまでも一時的なものにとどめ、長期的には、筋肉を強化してコルセットの役割を自身の筋肉に務めさせる、いわば「筋肉コルセット」をつくりあげることが大切です。不良姿勢については、長時間同じ姿勢での仕事などは避けるようにし、時々、軽くからだ全体を動かして筋肉の緊張をほぐすことが大切です。

さくら鍼灸整骨院
長崎電気軌道(路面電車) 新大工駅より徒歩1分
〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F
☎0120-396-491 
(午前)8:00~11:30(午後)14:00~19:00
※土曜日は午前まで ※日曜日・祝日休診
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