1. 漢方薬は効果が出るまでどれくらいかかる?
「漢方薬は長く飲み続けないと効かない」と思われがちですが、実はそんなことはありません 。薬の種類や病気の状態によって、効き目があらわれるスピードは異なります 。
- すぐに効くタイプ(即効性)
- 葛根湯(かっこんとう)などが代表例です 。風邪のひき始めなどに服用すると、十数分で体が温まり、汗が出てきて症状を抑えます 。
- じっくり効くタイプ
- 冷え症や手足のしびれといった慢性的な症状や、疲れやすい、食欲不振、胸や脇腹が重苦しいといった症状に使われる小柴胡湯(しょうさいことう)などは、数日から10日ほどかけて変化があらわれます 。
- 飲み始めて1〜2週間で効果を実感できることが多いです 。
💡 目安としてのポイント
2〜4週間、正しく飲み続けてもまったく変化がない場合は、その漢方薬があなたの体質や病気に合っていない可能性があります 。一度、医師や薬剤師に相談してみましょう 。
2. 漢方薬だから副作用はないは間違い!
「天然の生薬だからいくら飲んでも大丈夫」と自分勝手に判断して飲むのはとても危険です 。正しく服用しなければ、漢方薬でも副作用が起こります 。
特に以下の生薬(漢方薬の原料)は、量や体質によって注意が必要です 。
| 注意すべき生薬 | 主な漢方薬 | 起こりえる副作用の症状 |
| 甘草(かんぞう) | 甘草湯、芍薬甘草湯など多数 | 量が多すぎると、尿量が減る、顔や手足がむくむ、血圧が上がる、頭痛がする(偽アルドステロン症) 。また、だるさや黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などの肝機能障害 。 |
| 麻黄(まおう) | 葛根湯、小青竜湯、麻黄湯など | 動悸、不整脈、血圧の上昇 。発汗作用が強いため、体が弱っている人は使い避けた方が良い 。 |
| 人参(にんじん) | 帰脾湯、十全大補湯など | 血圧の上昇、のぼせ、顔が赤くなる、興奮するなど 。 |
| 大黄(だいおう) | 大柴胡湯、大黄甘草湯など | 授乳中に飲むと成分が母乳に混ざり、赤ちゃんが下痢をすることがある 。 |
| 附子(ぶし) | 牛車腎気丸など | 強い動悸、冷や汗、吐き気など 。 |
3. 飲み合わせに注意!
複数の薬を同時に飲んでいると、薬同士が影響し合って重い副作用が出ることがあります 。
- 小柴胡湯(しょうさいことう)とインターフェロンの併用は禁忌
- B型・C型慢性肝炎の治療薬であるインターフェロンと、漢方薬の小柴胡湯を一緒に飲むと、間質性肺炎という重い肺の病気を起こすことが知られています 。せき、息切れ、呼吸困難、発熱などの症状が出たら要注意です 。
高血圧などの持病がある方や、すでに他の薬(西洋薬や別の漢方薬)を飲んでいる方は、必ず事前に医師や薬剤師に相談してください 。
4. 漢方薬を飲む・保管するときの正しいルール
漢方薬の効果をしっかり発揮させ、安全に飲むための大切なルールです 。
- 飲むタイミングは食前か食間 1日3回、食事の30分前(食前)、または食後2時間(食間:食事と食事のあいだ)の空腹時に飲みます 。時間を決めて飲み忘れを防ぎましょう 。
- 飲み忘れても「2回分を一度に飲む」のは絶対NG 量を間違えて多く飲むと、副作用が出る原因になります 。
- エキス剤(粉薬)は温かいお湯に溶かすのがベスト そのまま飲んでも大丈夫ですが、お湯に溶かして飲むと吸収が良くなり、香りによってリラックス効果も高まります 。
- 煎じ薬は温めて飲む(基本) 冷めてしまった煎じ薬は、電子レンジなどで人肌ほどに温めて飲みます(ただし、中には冷ましてから飲む指示のものもあります) 。
- 保管は冷暗所で、残ったら捨てる 煎じる前の生薬は、日光や湿気を避けて冷暗所で保管します 。1日分の煎じ薬は冷蔵庫に入れますが、時間が経つと成分が変わってしまうため、翌日残ったものは捨ててください 。




















