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73漢方薬の処方①補気剤

理気剤:気の動きを整える漢方薬。気が滞った気滞や、突きあがったままおりてこない気逆を改善できる。

四君子湯をベースにした補気剤の処方

漢方薬は、基本となる配合に、加えたい作用をもった生薬を組み合わせて、ひとりひとりの証に合わせた処方が決められる。虚証の治療に使われる補益剤を例に、処方の過程をみてみよう。補益剤には不足しているものを補うはたらきがあり、補気剤、補血剤、補陰剤、補陽剤の4種類に分けられる。気の不足である気虚の症状に使う漢方薬を補気剤という。補気剤は牌の気虚を改善する四君子湯をベースにする。牌の気虚だけではなく気が滞る気滞もある場合には、気の流れを正常にする理気の作用がある生薬を加える。代表的なものは、四君子湯に陳皮を加えた異功散である。補気剤を処方すると、増えた気が膨満感をおこすことがある。そこで、補気剤とともに理気剤を処方し、気が滞らないようにする。六君子湯は四君子湯に陳皮と半夏を加えたものである。陳皮には理気とともに胃のはたらきをよくする作用もある。半夏には去痰の作用がある。六君子湯は牌と胃の気虚に加え、津液の動きが悪く湿や痰になってしまった場合に効果がある。さらに、六君子湯に、理気の作用がある木香と砂仁を加えたものが香砂六君子湯である。六君子湯でも、気滞がおこって腹がもたれてしまうのであれば、こちらを使う。補気剤で気滞がおこると、膨満感がでて食欲もなくなるし、薬の吸収にも影響がでる。気が増えることで、気が突きあがる気逆や腹痛がおきることもある。半夏には、上がった気を下げる降逆の作用もあるため、去痰と理気、どちらの効果も期待できる。また、六君子湯に当帰と芍薬を加えたのが帰芍六君子湯である。牌と胃の気虚だけではなく、血が不足する血虚をともなっている場合に処方される。

胃下垂や微熱にも効果がある補気剤、補中益気湯

四君子湯ベース以外に、よく使われる補気剤に、補中益気湯がある。気虚による疲労感や食欲減退、胃下垂のほか、慢性的な微熱がある場合にもちいる。気虚が続くと、臓腑などを持ちあげている気の力が弱くなる気陥がおいる気の力がおこり、胃下垂などがおこる。補中の中は、三焦のうちの中焦をさし、中焦に位置する胃と牌のはたらきをよくして気を補う。持ちあげる作用で胃下垂などに効果がある柴胡と升麻も含まれる。からだを温める生薬も入っている。牌と胃を温めてはたらきをよくし、気虚を改善しながら、微熱を下げる効果がある。

豆知識

植物なとの材料を生薬として使えるように加工することを胞製(ほうせい)という。刺激性があるものを除去したり、貯蔵や調剤に便利なように整えたり、薬効を変化させるなどの目的がある。

さくら鍼灸整骨院
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