長崎・桜馬場 新大工町商店街そば|心とからだを整える、鍼灸と指圧。繰り返す痛みや、自律神経の乱れに。さくらはりきゅう

長崎市で本格的な東洋医学の鍼灸治療を受けられる鍼灸整骨院として定評があります。

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11 薬食同源(医食同源)の指針~薬膳~

1. 薬食同源の哲学的背景

東洋医学において、飲食物と生薬は本質的に同一の源流を持つと考えられています。これが薬食同源(医食同源)の思想です。この概念は中国紀元前から存在し、日常の食事を五性と五味の観点から最適化することで、疾病の予防および病態の改善を目指すものです。

2. 薬膳の階層構造:食養・食療・薬膳

薬膳の広義の考え方は、目的に応じて以下の3つの階層に分類されます

  • 食養(しょくよう): 栄養バランスの維持と、個人の体質に応じた疾病予防を指します。現代教育における食育の一部もこの概念に包含されます。
  • 食療(しょくれい): 特定の症状や疾病の治療を目的とし、五性と五味を考慮した食材を意識的に多用する料理です。
  • 薬膳(やくぜん): 生薬(漢方薬の原料)を食材として積極的に活用し、食療を上回る治療効果を追求するものです。生薬に対する「薬臭い」という先入観は誤解であり、甘草や八角、シナモンなどは日常の食材として広く利用されており、嗜好性に優れたものが多いのが実態です。

3. 五性と五味による機能的分類

東洋医学では、あらゆる物質を五性五味という枠組みで分析します。

五性の調整と調理法

五性は寒・涼・平・温・熱の5段階に分けられ、生体の代謝や体温に直接作用します。特筆すべきは、調理法による五性の変化です。

  • 加熱: 加熱の程度(煮る・蒸す<炒める<揚げる)によって、寒・涼の性質を中和させ、温・熱の性質を強化することが可能です
  • 冷やし: 逆に料理を冷却することで、寒・涼の性質を強調することもできます。 例えば、ダイコンは生の状態では「涼」に働きますが、煮ることで「平」に転じ、ショウガを加えることで「温」の料理へと変化します

五味と臓器の対応

五味はそれぞれ特有の生理作用を持ち、対応する五臓(肝・心・脾・肺・腎)へ影響を及ぼします

五味生理作用対応する五臓
(すっぱい)引き締める(収斂作用)
(にがい)余分なものを取り去る(清熱・燥湿)
(あまい)血を補う、筋肉をゆるめる、薬を中和する
(からい)発散させる、気と血を動かす
(しおからい)かたまっているものをやわらかくして下す(軟堅散結・潤下)

また、これら五味以外にも渋(引き締める)淡(利尿・水分代謝調整)といった機能が存在し、生薬や食材の選択において重要な役割を果たします。

4. 日常における実践

薬膳の本質は、特殊な食材の使用にあるのではなく、個々の体調に合わせて日常的な食事の五性・五味を能動的に選択・調整する点にあります。かつて中国の皇帝に仕えた食医は、皇帝の健康状態を管理するコック長兼医師として、日々の献立を決定していました。現代においても、この食医の知恵を家庭の食事に応用することで、病気未然の予防(未病)に多大な効果が期待できるのです。

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