長崎市で本格的な東洋医学の鍼灸治療を受けられる鍼灸整骨院として定評があります。

WEB予約
LINE予約
診療案内
アクセス
コラム
東洋医学コラム

84鍼治療による誤嚥性肺炎と転倒の予防

誤嚥性肺炎:口の中の飲食物や逆流してきた胃内容物が気管に入り、肺に炎症をおこしたもの。高齢者に多い。

腎と胃のツボに鍼治療を施すことで誤 をふせぐ

鍼治療によって、高齢者の健康を維持する試みが行われている。飲食物が誤って気管に入ることを誤哄という。高齢者に多く、脳血管障害をおこすと、誤嚥しやすい。誤嚥すると肺炎になることがあり誤嚥性肺炎という。肺炎は日本人の死亡原因の第4位で、誤嚥は見過ごせない。東北大学先進漢方治療医学講座では、平均年齢76歳の脳血管障害患者41名を対象に、誤嚥と鍼治療の関係を調べた。鍼を刺したツボ(経穴)は、足三塁と太渓で、胃と腎のはたらきを良くするとされる。胃は食べたものを下におろし、腎は吸気をスムーズにする機能がある。飲食物を飲み込む(嚥下)ときに、気管が閉じるタイミングがくるうと誤嚥になる。そこで、胃と腎の機能が回復すれば、誤嚥が減るのではないかと考えた。鍼を刺す直前に、1㎖の水をのどに注入し嚥下反射がおこるまでの時間を測定した。5秒を超えると、誤嚥のリスクが高まる。調査対象の高齢者は平均10秒だった。しかし、鍼を抜いた直後に再び測定すると、平均5秒以内に改善した。7名の人については、1週間後にも測定したが、改善した状態が続いていた。週に3回の鍼治療を続けた人では1か月後には誤燕がほぼなくなった。

鍼治療で歩行障害を改善して転倒を予防する

歩行障害は転倒に直結する。高齢者は骨が弱り、転倒すると足を骨折しやすい。骨折治療で動かないでいると、しばしば寝たきりにつながるので、歩行障害を改善し、転倒を避けなければならない。歩行障害の鍼治療は、足三里、太渓に歩行障害の鍼治療は、足三里、太渓に加えて腎愈のツボが使われた。腎が衰えると精が不足し、手足に力が入らなくなるといわれる。そこで腎の機能を高めるツボに鍼を刺したのである。対象は、平均76歳で脳血管障害や腰痛で慢性的な歩行障害がある患者27名である。鍼を刺す直前と鍼を抜いた1時間後に、タイムド・アップ・アンド・ゴー(TUG)というテストを行った。椅子から立ち上がり、3m歩いてUターンし、椅子に戻る時間を計るテストで、16秒以上かかると、転倒の危険が増すとされる。治療前のテストの平均時間は約18秒だったが、治療後には14秒と改善がみられた。ほとんどの人から「足が軽くなった、歩きやすくなった」という声があがった。簡単な鍼治療だが、高い効果をあげることがわかった。データが蓄積されていけば、高齢者の健康維持に、積極的に鍼治療が用いられると期待される。

豆知識

飲食物が舌で喉におくられると、反射的に鼻腔と気道が閉じて、食道が開く。飲食物は呼吸器官に入ることなく、食道にむかう。反射がうまくいかないと、誤嚥がおきる。

さくら鍼灸整骨院
長崎電気軌道(路面電車) 新大工駅より徒歩1分
〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F
☎0120-396-491 
(午前)8:00~11:30(午後)14:00~19:00
※土曜日は午前まで ※日曜日・祝日休診
健康保険・労災保険・交通事故による自賠責保険

◆目次一覧(1~96)を見る◆

前のページへ<<

>>次のページへ

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事

PAGE TOP