⑦気が不足すると病気になる ◎気の作用押し動かす(推動(すいどう))、温める(温煦(おんく))、外邪を防ぐ(防御)、漏らさない(固摂(こせつ))、要素が移り変わる(気化)の5つの作用がある。 ◎4つの気が不足するとどうなるか? 「病は気から」といわれるように気が不足したり、うまく動かないとからだに不調が出てくる。 ■元気の不足 元気が不足すると活動力が低下し、疲れやすく病気にかかりやすい。また、気のもとになる後天の精がつくられる、脾や胃の動きを調整することで、元気を回復させることもできる。 ■宗気(そうき)の不足 「気がめぐれば血めぐる」という。宗気がからだをめぐらないと、血も運行しなくなる。宗気には精気が必要なので、しっかり呼吸して外の空気を取り込まなければいけない。正しく呼吸すれば、十分な宗気が体内をめぐり、血もめぐる。さまざまな健康法が呼吸を重視しているのはこのためだ。 ■営気(えいき)の不足 全身に十分な栄養が行き渡らなくなる。営気が足りないと血もめぐらない。 ■衛気(えき)の不足 昼間は皮膚に分布し、外邪から全身を保護しているが、眠るとからだの中に戻るため、体表面は無防備になってしまうとされる。就寝中に布団をかけるのは、衛気のかわりにからだを守るため。布団をかけないで眠ると、外邪に侵入される。 ◎気の作用 気には5つの作用がある。気が不足してしまうと、どれか1つでもうまく作用しないと、からだの調子が悪くなる。 ■推動(すいどう)作用 押し動かす作用。成長、臓腑や組織の活動、血や津液の運行は、すべて気によって推動される。気が減って推動作用が弱くなると、成長や発育が遅れたり、組織がうまく機能しなくなったり、血や津液(しんえき)が体内をめぐらずに停滞することがある。 ■温煦(おんく)作用 温める作用。体温を維持出来るのは温煦作用のおかげ。うまく機能しなくなると、異常な寒さを感じたり、手足が冷えるなどの冷えの症状があらわれる。空腹時にひときわ寒さを感じるのは、気が足りなくなるため。 ■防御作用 外邪の侵入を防ぐ。侵入されたときには、衛気が外邪とたたかって外へ追い出す。 ■固摂(こせつ)作用 固摂は体液が漏れ出るのを抑えること。血液が血管から出ないように調節したり、汗や尿、精液の排出をコントロールする。 ■気化作用 精から気に、血から精というように、精、気、津液、血のあいだの移り変わりを気化という。また尿や汗をつくり、排出する機能も気化という。どちらの気化にも気がかかわっている。 ◎豆知識 中国の哲学では、陰と陽の2種類の気、あるいは木火土金水の5種類の気を考え、それらの循環や配合によって、自然現象や世の中の出来事の移り変わりを説明した。大地の中にも土や岩のすきまをぬって気が走っていている。そのルートを地脈という。風水説では地脈を「竜」と呼び、大地のエネルギーの流れとしてとらえ、家や墓をつくるときに参考にする。 さくら鍼灸整骨院 長崎電気軌道(路面電車) 新大工駅より徒歩1分 〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F ☎0120-396-491 (午前)8:00~11:30(午後)14:00~19:00 ※土曜日は午前まで ※日曜日・祝日休診 健康保険・労災保険・交通事故による自賠責保険 ◆目次一覧(1~96)を見る◆ 前のページへ<< >>次のページへ Tweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it ⑥気の概念 ⑧血(けつ)と津液(しんえき)について