⑱五臓の変調① 心の変調 ◎神志(しんし)とは五臓には神 魂 魄 意 思の5つの神が存在する。5つを統括するのが心の神で、これを単独にさすときは、神志という。 ◎血の流れが悪くなり胸痛や動悸を感じることも 心は、全身に血を循環させる役目を果たしている。心が変調すると、血の流れに異常が生じることになる。血が正常に循環しないと、からだのあちこちに、血行障害がおきる。血の流れが悪くなった部位では、皮膚の色から赤みが失われる。とくに、顔面には血脈が集中しているため、色の変化が表れやすいとされる。顔がつやつやしていて、血色が良いのは、心の状態が良い証拠だ。心が変調して、血行が不調になると顔色が青白くなり、唇は青紫色になる。また、手足が冷えたり、全身がいつも寒気を感じたりするようにもなる。血行障害を改善しようとして、心が拍動するので、激しい動悸を感じるようになる。また、心の中で血が停滞すると、心のあるあたりの胸が強く痛み苦しくなる。 ◎心に存在する神志に影響が出て、こころや意識が乱れる 心の変調はこころの状態に直結する。意識と精神をつかさどるのは5つの神だが、心には最も上位の神志が存在するとされている。心が変調すると、神志が正常に働かなくなる。意識や知覚が異常になり、正しく考えたり、判断したり、記憶することができなくなる。いつもそわそわして落ち着かない、うわごとを言う、反応が鈍くなる。酷くなると、狂躁状態や昏睡状態におちいることもある。物忘れが多くなったり、物事を覚えられなくなる。また、こころの活動のリズムが崩れると、休むべきときに神経が休めなくなるとされる。夜になっても寝付けず、ようやく眠っても、夢を多く見て、眠りが浅くなったり、目が覚めてしまう。心の変調は、心そのものの変調だけによるのではなく、心の中の血の流れが悪くなっておこることもある。そのため、全身の血の流れを正すことによって、こころの思考の異常が改善することがある。心の状態を反映しやすいのは、汗と舌といわれる。大量に汗をかく人は心の機能低下が疑われる。また、味がよくわからない味覚障害と、舌がもつれて言葉がうまく出てこない発語障害は、心の異常から生じているのかもしれない。心は喜びの感情と深く関わっているとされ、適度な喜びは、心や血の流れによい刺激を与える。ただし、喜びすぎると、かえって心を病ませることもある。 ◎豆知識 心を包んでいる膜を心包と呼ぶ。「臣使の官」とよばれ、君主である心を守っている。心包は六腑の三焦に対応する臓である。 唇や爪、指先、顔の色が紫になるのをチアノーゼといい、血液中の酸素が不足した状態。動脈を流れる赤血球のヘモグロビンが酸素と結びついていない割合が増えるとチアノーゼになる。 さくら鍼灸整骨院 長崎電気軌道(路面電車) 新大工駅より徒歩1分 〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F ☎0120-396-491 (午前)8:00~11:30(午後)14:00~19:00 ※土曜日は午前まで ※日曜日・祝日休診 健康保険・労災保険・交通事故による自賠責保険 ◆目次一覧(1~96)を見る◆ 前のページへ<< >>次のページへ Tweet Share +1 Hatena Pocket RSS feedly Pin it ⑰五行説と五臓六腑 ⑲五臓の変調② 肺の変調