化膿性骨髄炎
化膿性骨髄炎は、化膿性の細菌が骨や骨髄に達し炎症を起こす病気で、大腿骨や脛骨(すねの骨)の関節近くに発症しやすく、子供に多い傾向があります。化膿性骨髄炎には、急性化膿性骨髄炎と慢性化膿性骨髄炎があります。急性化膿性骨髄炎は、扁桃炎、副鼻腔炎などの炎症原因の菌が血液に乗って骨髄に達する場合や外傷から直接細菌感染する場合、骨や関節近くの感染巣から炎症がおよぶ場合などの原因で発症します。症状は、高熱、悪寒などの全身症状や炎症を起こしている部位の腫脹(はれ)、熱感、発赤、痛みなどです。放置すると、膿がたまり、しだいに骨が腐ってきます。慢性化膿性骨髄炎は急性化膿性骨髄炎が治りきらずに移行する場合が多く、最も治りにくい病気の一つです。症状は、炎症症状を繰り返し、瘻孔から膿が出続けますが、急性より軽い炎症症状です。
大腿骨骨頭壊死
大腿骨の骨頭部が血行障害により壊死に陥り、そのため股関節の痛みや歩行障害の症状が出てくるたいへん治りにくい病気です。股関節の外傷性脱自や大腿骨頸部骨折などのような外傷による原因がないのに骨頭壊死になる症例が増えています。これは特発性大腿骨頭壊死と呼ばれ、厚生省の調査研究対象特定疾患(難病指定)になっています。原因は不明なことが多いのですが、アルコールの飲みすぎや膠原病や難病の治療によく使われる副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)の副作用の一つとして起こるものもあります。
骨端症(炎)
腕や足(四肢)を構成している骨は長管状の形をしているために、長管骨といわれています。また、手首や足部を構成している骨は円形骨といわれています。これらの骨の先端を骨端といい、この部位が壊死を起こした状態を総称して骨端症、炎症を起こした状態を骨端炎といいます。主に成長過程の子供に起こりますが、大人に起こる場合もあります。骨端症の主なものにペルテス病とオスグツト・シユラッター病がありますが、病気により発症する年齢がほぼ決まっています。
●ペルテス病
4歳から10歳くらいの成長期にある男子に比較的多くみられる病気で、原因不明の血行障害のため大腿骨の骨頭部(太ももの股のほうの先端)がしだいにつぶれて壊死を起こしてくる病気です。股関節・大腿部・膝に痛みがあり、跛行(足をひきずって歩く歩行障害)が主な症状です。大腿骨骨頭壊死と同じような起こり方をします。特別な原因もないのに疲労しやすく、股関節、大腿骨、膝の疼痛を訴え、安静にしていると痛みは和らぎます。股を開くことや股関節を内側にひねることが、できなくなります。症状は骨が再生することで3~4年で自然に治まり、痛みはなくなりますが、骨頭が偏平化して内反股となる変形を起こし患側の足が短縮してきます。また骨頭の変化を残し、変形性股関節症が起こる場合もあります。現在のところ治療法は特別になく、保存的療法として、大腿骨にかかる体重の負担を軽くするために装具をつけたり、マッサージで血行改善をはかるなどの治療を行います。最近はよい装具も開発されてきているので、以前のように長期入院することはなくなってきています。
●オスグットシュラッター病
この病気も10歳から15歳くらいの成長期にある男子に多くみられます。膝から足首(下腿)までを構成する骨の大きいほうを脛骨といいます。この脛骨の上端部前方にある盛り上がった部分(脛骨結節)に骨化異常を生じ著しく突出してくる病気です。運動したり正座したりすると脛骨結節部の膨らみに痛みが出ます。またこの部分を押圧すると圧痛があります。レントゲン検査では脛骨上端部に不規則な結節核像がみられます。治療法はなく、激しい運動を避けて患部を機械的刺激から保護するためサポーターなどをつけます。痛みは1年くらいで消退しますが、盛り上がった膨らみは小さくなりません。
骨の強化
以前は骨折というと、普通は高齢者が中心の疾患と考えられていました。しかし、近年に至っては若年者の骨折が多くなっています。例えば、体育の授業中に転倒したときなど、ちょっとした原因で骨折する子供が増えてます。これは、子供がファミコンなどのテレビゲームに熱中し、あまり外での運動をしなくなったため、転んだときの受け身が下手になったことや親が子に家の手伝いをあまりさせなくなったことなどがあげられます。また、食生活の変化も忘れてはならないでしょう。骨が弱くなっている原因としては、インスタント食品や多種多様の清涼飲料水の摂りすぎ、牛乳や小魚やチーズなどのカルシウムの摂取の減少などが考えられます。ある新聞の記事に、「成長期の学生が、カップメンと清涼飲料水のみで1日を過ごすことが多い」と載っていました。このような不摂生を子供たちが続けていると、将来は、今以上に枯れ木のように骨がもろくなってしまい、ちょっとしたことで骨折する人が増えるのではないかと心配になります。一方、食生活が安定し、常に運動を心がけていても、日々、適度な日光浴を行わなければビタミンDが形成されず、その結果不健康な状態をまねきます。したがって骨を強化するということは、幼少の頃からの心がけが大切なことはいうまでもありません。年とともにいっそう骨がもろくなってくる関係上、カルシウムを極力とるよう努力し、また、無理のない程度の適度な運動を心がけ、そして、毎日太陽にあたってビタミンDを蓄えることが重要といえます。このような心がけが骨折およびくる病、骨粗鬆症や骨軟化症などを引き起こす率を低下させることになります。
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