長崎市で本格的な東洋医学の鍼灸治療を受けられる鍼灸整骨院として定評があります。

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東洋医学コラム

㊽実際の弁証例②耳鳴り

腹脹:張って痛むことを脹痛といって気が滞ると起きやすい。特に腹が張って痛むのが腹脹。脾と胃の働きが悪いと起こる。

耳鳴りがひどくなってきて、おなかが張る

耳鳴りに苦しむ28歳の女性の例である。耳鳴りは半年ほど続いている。最初は気にならなかったが、少しずつひどくなっている。とくに、疲れたり、かがんだり立ち上がったりするときにひどくなる。耳の中が、からっぽに感じることもある。ふだんから疲れやすく、力が入らない。あまり食べられず、食後は腹が張って苦しい。ときどきゆるい便が出る。顔色は黄色みがかっており、舌診では、舌本体(舌質)は淡(赤みが弱い)、舌苔は薄い自色、脈は弱脈(力がなく細い)だった。まず、からだの表に症状があるかどうかを判断する表裏弁証を行う。この女性の場合、かぜはひいておらず、熱や汗などからだの表面にあらわれた症状がないため、すぐに裏証と判断できる。2番目に虚実弁証を行う。疲れやすく、無力感があることから、虚証が考えられる。とくに耳の症状は、実証だと耳が詰まった感じ、虚証だと耳の中がからっぽに感じることが多いといわれている。次に寒熱弁証を行う。からだが冷えていたり、熱がこもっていたりすると思われる症状はなく、中間の平症となる。八綱弁証の結果、この女性は裏虚平証とされる。

牌が弱っているとめまいや耳鳴りがおこる

症状の原因はどの臓器にあるのかを症状から考えてみよう。食が細い、食後に腹脹(腹が張って痛む)がある、ときに便がゆるい、という症状から、消化機能の中心となっている牌と胃に問題があるとみる。膊と胃のはたらきが弱ってしまった牌胃虚弱といえるだろう。また、疲れやすい、全身に力が入らない、顔色が黄色っぽい、脈が弱い、舌の色が淡いことから、気が弱くなっている気虚、もしくは、気も血も少なくなっている気血両虚と考えられる。牌には、気や血、栄養分をからだの上状から考えてみよう。食が細い、食後に腹脹(腹が張って痛む)がある、ときに便がゆるい、という症状から、消化機能の中心となっている牌と胃に問題があるとみる。膊と胃のはたらきが弱ってしまった牌胃虚弱といえるだろう。また、疲れやすい、全身に力が入らない、顔色が黄色っぽい、脈が弱い、舌の色が淡いことから、気が弱くなっている気虚、もしくは、気も血も少なくなっている気血両虚と考えられる。牌には、気や血、栄養分をからだの上方向に上げる機能がある。この機能が弱り、頭部や顔面に気と血がのぼらずに不足すると、かがんだり立ち上がるときに耳鳴りやめまいがおこるとされている。疲労すると症状が悪化するのは、疲れて気を消耗するために気虚がひどくなるからだろう。耳鳴りがだんだん強くなったのは、牌気虚が続いた結果、血虚になりはじめたからと考えられる。この女性には牌と胃を強くするために人参養栄湯を処方し、10日ほどで回復した。鍼灸では牌金、胃金、百会、足三里、三陰交、耳門などのツボを使うとよい。

豆知識

病邪が強くかかわっているようならば、六淫弁証で病邪の種類を決める。気と血の機能や循環に問題があるようであれば気血弁証、臓腑の変調からくる症状があれば臓腑弁証を行う。

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