長崎市で本格的な東洋医学の鍼灸治療を受けられる鍼灸整骨院として定評があります。

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東洋医学コラム

五臓六腑 肺の巻

最近、肩の前側が痛かったり、肘が痛かったり、手の親指の付け根が痛かったりしませんか?もしかしたらそれはマスクのせいかもしれません。

これまで東洋医学の五臓六腑の五臓を肝、心、脾と順に見てきて、今回は肺がテーマです。
肺は秋の乾燥した時期に弱るので、ちょうど今私たちの肺、体には変調が出やすくなっています。

東洋医学では、肺を傷めると、便秘がちになったり、腕や脚の皮膚がかさかさになったり、悲しくて涙を流したりする事があると言われています。
便秘になるのは、横隔膜がしっかり動くことで大腸に刺激を与えるという仕組みが、肺の弱りで十分に働かなくなるからでしょう。
皮膚の乾燥(特に腕、脚)は、新型コロナとは関係なく、ファッション的に常時マスクをつけて生活している方によく見られます。そういう方にマスクを外して生活してみて下さいというアドバイスするとたった一週間くらいで乾燥していた肌が治ることがあります。(唇、顔、頭皮の乾燥は砂糖やマーガリンが原因となります。バックナンバーvol.4にまとめてありますのでご参照ください。)

悲観的になり、涙もろくなるというのは、東洋医学らしい面白い観察ですね。日本とくに長崎は多湿なのであまり乾燥を感じないかもしれませんが、東洋医学の発祥の地、中国やお隣韓国では乾燥が大変強く、多くの人が肺にダメージを受けています。中国、韓国のドラマや映画などで嘆きの言葉とともに涙を流すシーンをよく見るのはそういうことなのかもしれません。
また、傷んだ肺を癒すのには辛い食べ物がよく効きます。中国や韓国で辛い食べ物が広く食べられているのもそのせいかもしれませんね。

肺を傷めると肉体にも痛みが出ます。肺のツボの筋道は、胸と肩の前の付け根から、肘、手の親指の付け根を通って、親指の先へと走ります。この通り道のどこかに痛みが出ているときには、肺を傷めている可能性があります。

そういう痛みが出ていたら、肺が悪いのか?という質問が出てきそうですが、必ずしもそうではなく、肺に負荷がかかることで傷んだり弱ったりしている。という場合もあります。

負荷がかかっているというのは、例えば、肺が健康な人でも、マスクをしたまま走ったりすれば、呼吸が苦しくなりますよね。それが続けば、肺を傷めてしまうということはイメージがつくと思います。


ですが、身近なもので肺に一番悪いのは、やはりタバコでしょう。喫煙の習慣のある方は、現在のマスク生活で、肩や肘、親指の付け根に痛みが出ている人が多いと思います。
そのほか、肺に悪いのは、ホコリや塵です。塵肺(じんぱい)というのをご存知でしょうか。ホコリや塵などを吸い続けて、その微粒子が肺に蓄積して起きる病気です。
タバコやホコリや塵などは、一度肺に入ってしまうと、なかなか体の外に出ることができません。それが重大な問題を引き起こします。そういった観点からも、肺というのは大事にしないといけません。

今、新型コロナウィルスの感染防止のためにマスク着用が必須となりましたが、マスクを長時間つけることにより、肺に負荷をかけ続け、肺を傷めることにつながります。タバコのように肺に悪いものが蓄積して傷めるわけでないですが、肺に負荷をかけ続けると、不調を起こしてしまいます。マスクをつけることは大事ですが、人に迷惑にかけないことを守りながら、一人でいる時などは、マスクを外して楽に呼吸ができるようにしてあげることも大切でしょう。

次回は五臓六腑の最後の臓器「腎」です。腎は冷え性や自律神経失調症、腰痛、老化などに最も関係がある臓器で、現代人が一番健康を左右される重要臓器です。お楽しみに!

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