脂の大切さ、カロリーで考えてはいけない 冷え性対策は花粉症予防にもなる
前回、冷え性対策として体が温まるようになるためには、肉を積極的に食べることが大事だとお伝えしました。
読者の方からのご質問1人目
Q.肉を食べるようにしてはいるのだが、寒い中で過ごしていると体が冷たくなり、顔が青白くなってしまう。
A.回答
どのようなお肉を食べられているでしょうか?とお尋ねしたところ、出来るだけ脂肪分の少ない肉を取るようにして、脂身は湯煎で溶かして落とす下ごしらえをしていたとこのことでした。
お肉はタンパク質をとりましょうと考えではなく、脂肪分も含めてお肉をとることを推奨しています。お肉の脂は体を温めるのに重要な役割をしています。
体を温める体の内部で起こっている産熱というのは、必要な栄養素が全て揃わないと十分な産熱を起こしません。必要な栄養素のうちどれかひとつでも欠けているといけないのです。
その必要な栄養素を含む食べ物が脂身も含めたお肉、塩というわけです。とりわけ豚肉は体が温まりやすいです。卵も補助的におすすめです。またタンパク質が体を温める訳ではないため、植物性タンパク質の納豆や豆腐などを食べても温まりませんのでご注意ください。
読者の方からのご質問2人目
Q.ちゃんとカロリーをとっているはずなのに寒い。
回答
A.どういった食事をされていますか?と尋ねると、肉は太るので炭水化物をメインで食べています。量はたくさん食べていて、カロリーは足りているはずとのことでした。
試しにネットで栄養のことを調べてみると、「ダイエットのために肉を取らない。米や小麦粉は太りにくい。肉や特に脂身は太ってしまう。植物性タンパク質の方が健康的で太りにくい。」とこういうことばかりが目立ちました。こういう背景が冷え性の方を増やしている要因の一つかと思います。肉や脂身は太る主な要因とは言えません。人はそれぞれ本来の理想的な体型があり、健康な食事はその理想形に向かわせるのであって、痩せた状態にするために食事を炭水化物や糖の摂取に偏らせるのは、健康の観点から言うと危険で病気のリスクを高めます。痩せた体型を保ちたければ、運動と食事量でコントロールした方がいいでしょう。
この炭水化物中心の食事は冷えの原因になります。またアレルギーの原因にもなります。
カロリーは日本語で熱量と書きます。熱量というその字面のせいもあってか、カロリーを取れば体が温まるように思ってしまいますが、そうではありません。体を温めることにおいてカロリーは確かに一つの指標になりますが、実際に体が温かくなるかどうかは栄養素に左右されます。
前の回答の繰り返しになりますが、体を温めるためにはお肉を食べることです。
「お腹が減ったからおにぎりやパンや麺類を食べる。おやつに甘いものを食べる。喉が渇いたから甘い飲み物を飲む。」というような食事をしていると、体が冷たく寒さを感じるでしょう。
そのメカニズムを見ていきましょう。
結論から言うと、炭水化物(米、小麦粉)や砂糖を多く摂取すると、食後1,2時間で低血糖になります。低血糖になれば、寒気を感じます。また実際に外から触っても体が冷たいです。
<詳しく解説>炭水化物や砂糖を摂取すると、一旦は血糖値が高いところまで上昇します。波形のグラフをイメージしてください。そこで血糖値を下げるインスリンというホルモンが出た後、血糖値は基準値より下がります。最後に基準値まで血糖値を上げるためにコルチゾールというホルモンが出ます。
このコルチゾールは花粉症などのアレルギーを抑える体から自然に出るホルモンなのですが、血糖値を大きく上げ下げするたびに消耗してしまいます。よって、おにぎりやパン、甘いお菓子、ジュースなどをよく食べる人はアレルギーを抑えるコルチゾールというホルモンを消耗してしまっているために、花粉症の症状が出やすいのです。
花粉症は花粉の多さが原因だと思いますが、健康にホルモンが出るような体内環境を作ることが大事だと思います。また花粉症の根本的な原因には、私たちが摂取してしまっている悪い油や化学物質などにあるのではないかと考えています。
私は体重が70kgであり、1日に300gほどの豚バラ肉または鶏モモ肉を食べます。体重換算でどれくらいとればいいかの目安にしてください。こういう食事を続けられるのは、高い健康意識というよりも、体がゾクゾクと寒いのが嫌で、また花粉症で鼻水が垂れるのが嫌なので、そうならないようにという気持ちで続いています。
やればすぐに効果が出ます。ぜひお試しください。