1. 正経十二経脈:生体維持の基幹
正経十二経脈は、六臓(肝・心・脾・肺・腎・心包)および六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)に直接所属する主要な経脈です 。
構造と名称: 経脈は左右対称に存在するため、厳密には合計24本で構成されます 。名称には「手足の区別」「陰陽の属性」「所属する臓腑」の3要素が含まれており、名称を見るだけでその特性が判別可能です 。
循環システム: 12本の経脈はバラバラに存在するのではなく、手足の先端、顔面、胸部で互いに連絡し、全身を巡る一つの巨大なループを形成しています 。
手の三陰経: 胸から手指の先へ走り、手の三陽経へと繋がります 。
手の三陽経: 手指から頭部へ向かい、顔面で足の三陽経と連絡します 。
足の三陽経: 頭部から足指の先へ下り、足の三陰経へと連絡します 。
足の三陰経: 足指から胸部へと上り、再び手の三陰経に接続します 。
流注(るちゅう)の方向: 解剖学的な基本姿勢(両手を上げた状態)において、陽経は上から下へ、陰経は下から上へ流れるという法則性を持っています 。
2. 奇経八脈:気血の調整と貯蔵
奇経八脈は、特定の臓腑には直接所属せず、正経のような陰陽の対も持ちません 。しかし、正経の間を縦横に交差することで、気血の流量を調節するダムのような役割を担っています 。
機能的特徴: 正経における気血が過剰な場合は蓄え、不足している場合にはこれを補完することで、全身のバランスを維持します 。
督脈(とくみゃく)と任脈(にんみゃく)の重要性
奇経の中でも特に重視されるのが、身体の正中線を流れる督脈と任脈です 。
- 督脈(陽脈の海): 背部の脊柱に沿って走行し、「全身の陽経を統括」します 。脳、脊髄、腎と深い関わりを持ち、陽の気をコントロールします 。
- 任脈(陰脈の海): 腹部の中央を走行し、「全身の陰経を統括」します 。胞宮(子宮)から起こり、特に妊娠や生殖機能と密接に関連しています 。
3. 陰陽の区分と身体構造
東洋医学では、自然界の法則を身体に当てはめます。四足歩行の名残や日光の当たり方を基準に、以下のように区分されます 。
| 区分 | 身体部位の部位 | 該当する経脈 | 接続先 |
| 陽(よう) | 背側・外側(日光が当たる側) | 陽経 | 六腑(胃・大腸など)につながる |
| 陰(いん) | 腹側・内側(影になる側) | 陰経 | 六臓(肺・心など)につながる |
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