鼻腔には、眼を囲んで4種の副鼻腔(前頭洞、上顎洞、篩骨洞、蝶形骨洞)が開いています。副鼻腔といえば、すぐに連想されるのが蓄膿症です。蓄膿症は、副鼻腔の内部を覆う粘膜の化膿性炎症が原因で、鼻腔内に膿がたまる病気です。副鼻腔は、鼻腔と細い穴(自然孔)でつながっています。副鼻腔の炎症はのど、気管支にも影響することが少なくありません。可視総合光線で早めに治療することが大切です。
副鼻腔炎の症状
副鼻腔とは前頭洞、上顎洞、篩骨洞、蝶形骨洞という、別々に存在する4種の洞をいいますが、この中で炎症を起こしやすいのは、上顎洞と師骨洞です。一般的には各洞が単独に炎症を起こすことは少なく、複合された罹患率は、上顎洞と飾骨洞との組み合わせが最高値(70~90%)を示しています。単一の副鼻腔炎(蓄膿症)は、上顎洞に最も多く発症します。蓄膿症ということばは、副鼻腔炎の一部の状態を表現するものにすぎず、むしろ蓄膿症以外の、粘膜の肥厚した副鼻腔炎のほうが多くみられます。
●急性副鼻腔炎
鼻風邪をひいて鼻腔の粘膜が赤く充血したり、腫れたりして炎症を起こすと、ひどいときには、奥のほうの嗅粘膜やさらには洞孔を経て副鼻腔にも炎症が及ぶことがあります。黄色の鼻汁がしばらく出たり、鼻づまり、頭痛などの症状がみられます。原因としては、風邪が最も多く、このほかに顔面外傷、虫歯からの感染が原因になることもあります。
●慢性副鼻腔炎
副鼻腔炎は、古くから蓄膿症と呼ばれてきました。それは、副鼻腔粘膜の炎症がひどくなると、粘膜の表面の線毛運動が不活発になり、細菌感染による膿を自然孔から運び出すことができなくなって、膿がたまったままになるからです。日本では欧米に比べて発生頻度が高いのですが、これは人種的な体質的素因が関係しているようです。昔は、田舎にも都会にも青ばなをたらした子がたくさんいたものです。これは慢性副鼻腔炎の子供たちだったのですが、今はほとんどいません。栄養が改善されたためです。副鼻腔炎を慢性化する重大な因子として、高炭水化物、低たんぱくという、栄養面での悪環境があげられます。慢性副鼻腔炎を予防するには、たんぱく食、それも動物性のたんぱく食が欠かせません。また、低温、多湿という生活環境も慢性化の重要な因子と考えられています。アレルギー体質も副鼻腔炎になる可能性を高めます。上記のような条件が整っているときに、風邪をきっかけとして細菌やウイルス、ほこりなどによって鼻腔、副鼻腔の急性炎症が起きると、それが引き金になって炎症を繰り返し、あるいは持続する過程でしだいに炎症が慢性化して慢性副鼻腔炎になります。症状は、鼻づまり、鼻水がよく出る、鼻汁がのどのほうに流れる(後鼻漏)、頭が重い、根気が続かない、記憶力が落ちる、嗅覚が鈍るといったもので、これらが長期間続くのが特徴です。この病気には、副鼻腔の粘膜がポリープ状になって、自然孔から鼻腔のほうに飛び出す鼻茸をともなうものもあります。
副鼻腔炎の治療
慢性副鼻腔炎は、ほっておくと根気がなくなったり、注意力が散漫になったりします。また、炎症が副鼻腔の周囲の組織やほかの臓器におよぶといろいろな合併症を引き起こします。日常生活では、食事(低炭水化物、高たんぱく食を摂る)に留意し、環境を整えることが必要です。治癒を促進するためには、鼻水をたまったままにせず、よく鼻をかむことが大切です。ただし、鼻づまりがひどいときは、強く鼻をかむと中耳炎を起こすことがありますので、鼻孔を片方ずつ押さえて、何回かに分けて軽くかむようにします。
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