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東洋医学コラム

87鍼刺激の脳への作用研究最前線

細胞新生:人体では、細胞分裂によって細胞が新生されるが、成人の脳細胞は新生されないと長い間考えられていた。

鍼刺激により脳で細胞新生が促進される

脳血管障害の後遺症回復のため、鍼治療が施されることがある。この治療の研究の過程で、鍼治療は脳細胞新生にも有効であることがわかってきた。自治医科大学大学院医学研究科麻酔科学・集中治療医学講座では麻酔下でのラットで、脳卒中による意識障害や運動機能障害の改善のためによく使われる内関、印堂、三陰交のツボ(経穴)を鍼刺激し、脳細胞の再生について研究した。鍼刺激は、1日1回30分間、5日間にわたって行った。鍼刺激開始直後と10分後、20分後に左右への捻転手技を1秒間に1回の頻度で、1分間行って、比較には30分間麻酔処理だけのラットを用いた。処理終了3日後に脳を取り出し、海馬歯状回という部位を調べた。その結果、鍼刺激したラットでは、麻酔だけのラットに比べ、より多くの細胞新生がみられた。最近では、おとなになっても脳の海馬歯状回と側脳室という部位では細胞が新生し続けることがわかっている。新生した細胞の一部は神経細胞へと分化していく。そのしくみを解明することができれば、鍼の臨床応用も期待できる。

鍼による鎮痛は暗示効果と異なるメカニズムが示曖されている

ハーバード大学などの共同研究チームは、脳の活動を脳機能イメージングによって可視化し、鍼による鎮痛効果のメカニズムを調べた。鍼による鎮痛と暗示によるプラセボ効果を検証したのである。脳機能イメージングには脳の局所血流変化を可視化できるfMRIが使われた。実験は、鍼治療を経験したことがない被験者の右腕に熱刺激で痛みを与え、本物の鍼でツボを刺激するか、偽鍼をツボの上に置いた。被験者には、ツボヘの刺激は、経絡が通る部分の痛みを軽減させるという情報を正しい経絡と偽経絡を用いて与えた(暗示)。選んだツボは、右手の大腸経の三間と合谷である。鍼または偽鍼による痛みの自覚的軽減程度と脳機能イメージングの変化を調べた。実験の結果、暗示を与えたどちらのグループも、痛みの自覚的軽減は同じ程度であった。しかし、脳機能イメージングでは、本物の鍼で刺激したグループは、脳の痛みを感じる領域での活動が顕著に減少した。この実験結果は、鍼刺激と暗示とは異なるメカニズムで鎮痛効果をもたらすことと、暗示にかかわっている脳内神経回路により、鍼と偽鍼による鎮痛効果が影響を受けることを示唆している。

豆知識

fMRIは、MRI(核磁気共鳴断層撮影)のひとつで、脳の血液中の酸素の量を画像でみることができる。酸素量が多い部位は血流が多く、脳が活発に活動していると判断できる。

さくら鍼灸整骨院
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〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F
☎0120-396-491 
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※土曜日は午前まで ※日曜日・祝日休診
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