1、照射部位光線照射はからだの各部の素肌に直接行う。なお、光線照射法には「直接照射」と「間接照射」がある。
●「間接照射」とは、全身的な治療を目的に患部以外の部位に行う照射である。可視総合光線療法は、原則として間接照射を必ず行った後に、患部や症状のある部位に照射を行う。主な間接照射部位としては、両足裏部、両足首部、:非腹筋部、両膝部、後大腿部、腰部、腹部、左右下腹部、後頭部、左右咽喉部などである。
●「直接照射」とは、患部または症状の現われている部位に対する照射である。直接照射は集光器を使用し照射することが多い。特に慢性的疾患や経過の長い症状は、直接照射のみでは有効な効果が期待できないことがある。
2、光線照射部位の順番照射治療する部位の順番は、原則として間接照射部位で心臓に遠い部位から行う。
●例えば、両足裏部→両足首部→:非腹筋部→両膝部→腰部→腹部または左右下腹部の順である。
●間接照射部位の照射後に、患部、または症状の現われている部位(直接照射部位)を照射する。
3、治療用カーボンの選び方複数の治療用カーボンが記されている場合は、照射して感じの良い治療用カーボンの組み合わせを選択する。同一の治療用カーボンを長期間使用した場合、その治療用カーボンから発する光線にからだが慣れ、思つたほどの治療効果が上がらない場合もあるので、治療開始2カ月~3カ月後に治療用カーボンの変更を考慮する。
4、照射距離“気持ちよく感じる”距離(約15cm以上)からの照射治療が最良である。単なる温熱治療ではないので、熱く感じるようでは効果が半減することがある。
●“気持ちよく感じる”距離はいつも同じとは限らず、照射部位により、また同じ部位でも体調により感受性には違いがある。
●照射される光線の強度は、治療用カーボン先端部(光源)から患部(照射面)までの距離の二乗に反比例して弱くなる[逆二乗の法則]という物理学的性質がある。なお、病気や病状により皮膚温度感覚が鈍麻したり、麻痺している場合、また感覚を訴えることのできない患者の場合には、照射距離による皮膚面の温かさの調整が大切である。乳幼児についても同様であり、光線照射距離は、一般的に成人の場合よりも遠めにする。
5、照射時間通常、1部位に対して5~10分間が原則である。特に治療初期は1回の治療時間の合計は約40分間以内とする。
●健康維持の光線治療は、通常]日]5~30分間で十分である。
●病気や症状が多く、照射部位が多数ある場合は、朝夕に分けた治療や1日おきの治療を考慮する。
6、照射角度照射される光線が、照射面(皮膚)に対して直角にあたることを原則とする。
●照射面(照射皮膚面)に対して斜めから光線が照射されている場合は、皮膚内部への光線浸達度が低下する[ランバートの法則]ため効果が低下する。
7、集光器(照射面積調節蓋)集光器には1号集光器(大蓋)、2号集光器(中蓋)、3号集光器(小蓋)があり治療に用いる。また、「集光器使用せず」という集光器を用いない照射法もある。
●治療部位や治療目的により集光器を使用し照射される光線量を調節する。
●間接照射の場合は、「集光器を使用せず」で照射することが多い。両足裏部、両足首部、月非腹筋部、両膝部、後大腿部、腰部、腹部など。
●直接照射の場合は、集光器を装着して照射を行うことが多い。これは、患部に強い充血を起こすとより効果的なためである。
●集光器の使用は、患者自身および患部の疲労感を少なくして長時間の治療を可能にする。
8、治療姿勢楽な姿勢で治療することが原則である。
●通常は、臥位で治療を行う。楽な姿勢であれば座位でもよい。
●患者によっては、5~10分間であっても同一姿勢を維持することを苦痛に感じる場合があるので、光線照射中にも患者の様子に注意をはらい、言葉による患者への確認も必要である。
9、症状の経過記録光線治療前に必ず症状を他覚的かつ詳細に記録し、その後の治療経過記録も行い、患者自身や家族にも症状の経過が自覚できるように配慮する。
●慢性疾患やさまざまな症状がある患者の場合には、特に症状の経過記録は重要である。
●症状の経過記録による治療効果の確認は、患者自身や家族の治療継続の励みにもなり、治癒意欲の向上につながるため、たいへん重要なことである。
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