長崎市で本格的な東洋医学の鍼灸治療を受けられる鍼灸整骨院として定評があります。

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可視総合光線療法

(72)高齢者における血行状態と精神・身体状況について

80歳以上の高齢者において、可視総合光線療法を継続している人々は加速度脈波からみた血液循環はたいへん良好で、精神および身体状況のクオリティー・オブ・ライフQOL:(生活の質)についても、質の高い充実した生活がみられます。一方、血液循環が不良な人々は、良好な人々と比べて血圧が高く、骨や関節の障害も強い傾向が認められ、全般的に心身機能の低下がみられます。

血行良好例と血行不良例の比較

指尖加速度脈波計から計測される得点は、高いほど血行状態がよいと判定できます。この測定結果から、血液循環は年をとるとともに悪化していくことが判明しています。年をとるとともに血液循環が悪化する傾向の中で、可視総合光線療法を継続している中高年者では、光線療法を行っていない中高年者と比べ、非常によい血行状態を示す例がみられることがあります。そのような例について、血行状態が最も悪くなる80歳以上の高齢者で検討した結果を表に示しました。80歳代では、加速度脈波の血行状態を表す得点は、平均-63点で、得点が-10点以上を血行良好例、平均点以下を血行不良例としました。なお、ここでは各4例を提示しました。血行良好例では4例とも初診時にはすでに光線療法を継続中で、症例3、4は約20年間治療を続けています。血行不良例は、4例とも光線療法は未経験です。これら8例についてまとめてみますと、血行良好例、不良例とも日立つからだの異常は、高齢を反映して膝痛、変形性脊椎症、骨粗款症など、骨、関節の疾患が認められました。血行良好例は、光線治療の継続によって痛みが血行不良例に比べ少ないため、全員たいへん元気で、活気にあふれ、意欲的な印象が認められました。しかし、光線治療未経験の血行不良例では、骨、関節の障害の程度が強く、また、その痛みの程度も激しい傾向が認められました。ちなみに血行良好、不良例とも腰痛のためコルセットをつけている例が各1名みられましたが、光線治療を継続している血行良好例では、コルセットをつけて動けるのに対し、血行不良例では、コルセットをつけてもなかなか動けないという状況でした。
①血行不良例では、血行良好例より血圧が高い傾向が認められました。このような傾向は、80歳代以外の各年代においても認められています。これは末梢血管抵抗を示すd/aやTPRが高いことからもわかるように、末梢血管の収縮が強いため、血圧を上げてからだの各組織に血液を送ろうとするために生じる反応と考えられます。血行良好例でも高血圧のため降圧剤を服用している例がありますが、光線治療前は降圧剤を服用しても十分な降圧がなく、光線治療を始めてから降圧がみられるようになりました。
②日常生活における様子は、血行良好例では会社の会長、役員としての仕事があったり、一人暮らしであったり、アパートの管理・経営があったりと社会生活や日常生活での活動性が高く、また、ゴルフ、体操、ヨガ、茶道、華道、手芸など積極的な行動が認められました。背中、腰、膝、下肢などの痛みがあって、歩きにくくてもよく歩き、からだを動かすことが多く、幅広い人間関係を持っているという印象を受けました。一方、光線療法を行っていない血行不良例では、骨、関節の障害やその痛みが強いことと社会生活や日常生活での活動性の低さも加わって、積極的な行動が少なく、心身機能の全般的な低下が認められました。

身体・精神的活動のために

可視総合光線療法を継続している症例では、良好な血液循環が、身体的な活動だけでなく、精神的な活動の高さの維持にも大きく関与していることがわかります。高齢者では、身体的な活動は、変形性の骨。関節の疾患や骨粗承症などの痛みによる影響が大きく、この痛みがあると、身体的な活動は当然制限されてきます。したがって、光線療法による血行改善と鎮痛作用などにより、痛みを軽くしておくことは身体的な活動を容易にさせることから、たいへん有意義といえます。一方、精神的な活動については、脳細胞へ十分な酸素や栄養が補給されているかどうかが重要であり、脳への血流が良好であることが前提となります。光線治療によって、脳への血流が良好になれば、酸素や栄養が絶え間なく脳に運ばれます。これにより大脳、視床下部、延髄などの各機能やこれら相互の連携機能がうまく作動して意欲や気力が出て精神的な活動が充実することになります。なお、骨、血管、脳の細胞は、すべてカルシウム代謝と関係が深いといわれ、カルシウムやビタミンDの不足により、骨では骨粗柩症、血管では動脈硬化、脳では意欲・気力減退、痴呆がみられるようになります。

質の高い生活のために

高齢期に質の高い充実した生活を送るためには、若いころからさまざまな対策を考えておく必要があります。
①可視総合光線療法で消化機能を正常に保ち、カルシウム不足にならない食事を十分にとることが大切です。本療法によってカルシウム代謝を是正することで骨は強化され、動脈硬化の進行や脳細胞の機能低下は抑えられることになります。
②骨を強化するには、からだ(筋肉)を動かして骨に力を加えることも必要です。そのために日頃から関節の痛みや筋肉の緊張があれば光線照射によって早めに解消し、関節や筋肉の働きを円滑に保ち続けることが大切です。
③このような注意や配慮を実行するには、気力、意欲が充実していなければなりません。この充実には生きていく何らかの目標(生きがい)が必要です。昔から「気」がはっていると風邪をひかないといわれます。これは「気」がはっていると血行がよくなり、からだの種々の代謝が活発になり、からだの防衛機構が高まるからです。

気力・意欲の充実のために

80歳代から可視総合光線療法を始めても遅くはありません。血行を改善して苦痛の軽減をはかり、より質の高い生活のために早めの治療が望ましいといえます。本項での検討結果からも、これからの高齢化社会では、高齢者が社会の大切な一員としての目標と役割を自覚できるような対策が必要であると考えられます。この自覚によって、気力・意欲は充実し、さらに光線療法の継続が血行悪化を抑制して、気力・意欲をよりいっそう充実させることになります。

さくら鍼灸整骨院
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