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17 気の循環を司る肺

東洋医学では、五臓の一つである「肺」は、単に呼吸器としての役割だけでなく、さまざまな生命活動を司る重要な機能を持つとされています 。

肺の二つの主要機能:宣発と粛降

宣発と粛降は、肺の働きを象徴する対照的な機能です。

  • 宣発(せんぱつ):この機能は、エネルギーである「」や体液である「津液」を、上や体の外側へ向かって巡らせる働きを指します 。この作用によって、体内で作られた「衛気」(えき)が体表面に満遍なく広がり、外部からの病原体(外邪)の侵入を防ぐ役割を果たします 。また、宣発機能は汗腺の開閉も制御しており、不調になると汗が出なくなると考えられています 。
  • 粛降(しゅくこう):宣発とは逆に、気や津液を下や体の内側へと降ろす働きです 。粛降は、大気から清らかな気を体内に取り込む(吸気)役割を担っており、この機能がうまくいかないと、吸気が異常になり、喘息や咳などの呼吸器症状が現れます 。

肺の変調によって引き起こされる症状

宣発と粛降のバランスが崩れると、以下のような多岐にわたる症状が表れます

  • 呼吸器系:宣発と粛降の双方が正常に機能しないと、呼吸が浅くなったり、回数が増えたり、息切れ、咳、喘息などの呼吸器系の異常が生じます 。
  • 水分代謝:宣発機能の不調は、上半身の水分停滞を引き起こし、顔のむくみとして現れます 。一方、粛降機能が不調になると、水分が下半身に停滞し、尿量の減少や足のむくみにつながるとされています 。
  • 免疫機能と皮膚:肺の宣発機能が弱まると、衛気が体表面に行き渡らなくなるため、外部からの邪気に対して無防備な状態になります 。これにより、気温のわずかな変化でもくしゃみや鼻水が出たり、風邪を引きやすくなるなど、体が刺激に過敏になります 。また、東洋医学では肺と皮膚は密接な関係があり、アレルギー性鼻炎や喘息といった呼吸器疾患がアトピー性皮膚炎と関連しているのは、肺の変調が原因と考えられています 。
  • 鼻の症状:肺の変調は、鼻水が増えたり、鼻が詰まったり、嗅覚がおかしくなったりするなど、鼻の症状としても現れやすいのが特徴です 。
  • 精神・感情面:肺はの感情と深く関わるとされています 。強い悲しみや憂いは肺を傷つけ、結果として気の弱りや活気の低下を招くと考えられています 。

肺と他の臓器、そして全身との関連

東洋医学では、各臓器は孤立しているのではなく、互いに影響し合っていると考えられています。肺は、気の動きを調整すると呼吸運動を通じて連携しており、呼吸が異常になると気の正常な循環が妨げられ、血行不良につながるとされています 。

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