女性は、思春期から老年期まで、一生を通じて女性ホルモンの影響を大きく受け、各年代でいろいろな腰痛に悩まされます。更年期以降は、女性ホルモンの低下によって、骨粗鬆症による腰痛や運動制限がみられるようになります。これらの予防対策として、若い頃から腹、背、足に筋力をつけておくことが大切です。可視総合光線療法には、血行促進作用とともに鎮痛作用、骨強化作用がありますので、腰痛はもちろん、脊椎などの骨の強化にも有効です。可視総合光線療法は、筋力強化と同様に予防対策の意味からも継続的な治療が重要です。
女性の身体構造の特徴
2本足歩行(直立歩行)は、人間の腰に大きな負担をかけることになりました。からだの腰仙椎の部位は、構造的にみて、直立歩行に向いているとはいえません。この部位にある筋肉や靭帯には、無理な力がかかりやすくなっています。また、重い頭や上半身を支えるため、頸、背中の筋肉群は、疲労や過労が起こりやすく、そのため頸痛、肩こりが出やすくなり、さらに年をとるにともなって筋力が低下してくると、その負担はさらに大きくなり、腰痛が現れることになります。女性は、女性ホルモンの影響を受けて、女性特有のしなやかな体形をつくり出していますが、これは、半面で筋肉質のからだになりにくいことを意味しています。また、女性のからだは柔軟性がありますが、これは、骨と骨をつなぐ靭帯という組織がよく伸びる性質をもっているからです。このような性質は、背骨を支えるという点からいうとあまり好ましいとはいえません。背骨を支えている筋肉や靭帯が弱いと、筋性腰痛や変性すべり症による腰痛が現れやすいからです。
女性に多い腰痛
男性と違って女性には、月経、妊娠、出産、閉経に関連する腰痛がみられます。月経時には、子宮付近の充血やうっ血によって腰痛がみられます。妊娠中や出産後にも腰痛はよくみられます。性成熟期は、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫などの婦人科疾患があると、下腹部痛だけでなく、腰痛もしばしばみられます。閉経前後では、変性すべり症や椎間板ヘルニアなど腰椎の異常にともなう腰痛がみられるようになります。さらに、更年期は、自律神経失調症の一つの症状として腰痛がみられることもあります。また、更年期以降は、女性ホルモンの低下によって骨からカルシウムが失われ、骨粗鬆症による腰痛もみられるようになります。
女性の腰痛の光線治療
可視総合光線療法は、血液循環を改善して占柔落菰男を高め、同時に、横蒲、11:笑、遣猥競最作用によって、痛みをすみやかに鎮めます。さらに、ビタミンDの産生とカルシウム吸収を促進し、骨を強化する働きがあります。また、疲労や過労のために冷えて硬くなった筋肉に対しては、光線の温熱・鎮痛作用が有効で、これらの作用によって、温かく、やわらかで、疲れにくい筋肉がつくられます。腰痛の日常的な予防策は、腹筋や背筋などの筋力をつけることです。そのためには、運動不足や肥満を避け、可視総合光線療法とともにバランスのよい食事をとり、よく歩くなどの定期的な運動を心がけることが必要です。
●筋性(筋疲労性)腰痛
慢性腰痛の多くはこの腰痛です。女性は腰や背骨を支える筋肉や靭帯の力が弱く、特に腹筋が弱いために腰に負担がかかり、腰痛が起きやすくなっています。
●月経にともなう腰痛
機能性月経困難症では、月経の開始時に腰痛が強く起こり、主に若い年代に多くみられます。月経前困難症では、月経の開始前3~7日間に腰痛が起こり、主に中年層にみられます。どちらもその時期が過ぎれば、腰痛は軽快、消失します。腰痛は、前者ではエストロゲン、プロゲステロンのホルモン不均衡や起炎因子であるプロスタグランジンの作用が、後者ではプログステロンによる水分貯響作用が関係し、子宮付近の充血やうっ血によって腰痛が起こります。
●妊娠時や出産後の腰痛
妊娠にともなう腰痛は、妊婦の姿勢の変化によるものです。大きくなる子官によって、腹壁が前方に出てからだの重心が前に移動し、反り返った姿勢で歩行するため腰に負担がかかります。腰痛は一般に妊娠中期に強く現れます。出産後の腰痛は、分娩による骨盤の緩みが出産後にも残るために起こります。
●子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫による腰痛
子宮筋腫はエストロゲンの刺激によって発育が進み、内膜症は、子宮内膜が子宮筋層や腹腔内(卵巣、腹壁、腸管壁など)に進入して生じます。これらは月経困難症としての腰痛を誘発します。子宮筋腫では、筋腫がかなり大きくない限り、腰痛は月経後には消失しますが、内膜症では、病変部の出血にともなって、月経後にも腰痛が続くことが多くみられます。卵巣嚢腫の原因の約半数は、内膜症によるものといわれます。子宮内膜が卵巣内に転移し、出血を繰り返して腫瘤を形成しますが、これをチョコレートのう腫(卵巣内に貯留した血液がチョコレート色を呈する)と呼んでいます。
●変性すべり症
中年以上の女性に多くみられます。椎間板の老化や腰椎の靭帯の緩みなどによって、腰椎が前方へすべって(ずれて)神経を圧迫するため、腰や下肢に痛みを感じます。ひどくなると、坐骨神経痛による歩行障害もみられます。
●更年期症状(自律神経失調症)による腰痛
更年期における自律神経失調症は、女性ホルモンの低下を基礎に、さまざまな因子が影響して、視床下部における自律神経中枢の働きが乱れて生じます。中枢の乱れは末梢におよび、のぼせ感や発汗のほかに、腰痛や背部痛がよくみられるようになります。
●骨粗鬆症による腰痛
閉経後は、女性ホルモンの低下によって、骨からカルシウムが失われ、腰痛を起こしやすくなります。女性に圧倒的に多く、腰、背中、大腿部などに痛みがみられ、もろくなった脊椎は、ちょっとした外力で圧迫骨折を起こして、激痛がみられるようになります。骨粗鬆症は予防が重要です。危険因子としては、早く閉経になった人、運動をしない人、小柄な人、肉食が多い人、アルコールを飲みすぎる人、たばこを吸いすぎる人、ステロイドを服用している人、家系的にこの病気になりやすい人などがあげられます。このような人々は、若い頃から日常生活上の3原則として、適度な日光浴(光線療法)、カルシウムの十分な摂取、規則的な運動(歩くこと)を実行することが大切です。
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