長崎市で本格的な東洋医学の鍼灸治療を受けられる鍼灸整骨院として定評があります。

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㊾実際の弁証例③不眠とめまい

痰熱:痰が熱を帯びて痰熱になると、非常に粘り、なかなか痰が切れない。あちこち移動し、神志を痛めるなど、からだを障害する。

不眠に悩み、飲酒の翌日には胸苦しく、めまいもある

不眠に悩む48歳の男性の場合をみてみよう。ここ2か月ほど、眠りが浅く、いろいろな夢をみて熟睡できない。そのため、昼間にも眠けが残り、仕事に差し支えるようになった。少し多めに飲酒をすると、翌日は胃がつかえたり、胸苦しくなったり、げっぷがよくでる。また、普段からめまいを感じるが、血圧は正常といわれている。舌診で舌をみると、舌本体(舌質)は紅(赤みが強い)、舌苔は黄色くて粘つきがある責風だった。脈象は、滑数(なめらかで速い脈)と診断された。まず、表裏弁証を行う。かぜはひいておらず、からだの表側にはとくに症状がなく、すぐに裏証と判断できた。2番目に虚実弁証を行う。粘つく舌苔や滑数の脈は実証に多い症状なので、実証が予想される。念のために、疲れやすい、息切れがある、だるい、力が入らない、顔色が悪い、脈が弱いといった、虚証にでやすい症状があるかどうかを確認した。そのような症状はないという答えであり、実証と判断できる。次に寒熱弁証を行う。黄色い舌苔と脈が速くなるのは、熱証の特徴である。これらの結果から、この男性は裏実熱証という証になる。

飲酒と喫煙で生じた痰熱が不眠やめまいをおこす

どの臓腑に病気の原因があるのか、症状からみてみよう。多めに飲酒した日の翌日に、げっぷがでたり、胃がつかえる症状がでるということは、胃の中の飲食物を小腸へとおろす降濁の機能、あるいは、脾と胃の昇降の機能が悪くなっていると考えられる。過度の飲酒をすると、津液が停滞して湿や痰を生じ、そこに熱がこもって、からだを痛めやすい。よく聞いてみると、毎日、喫煙をし、せきや痰もあるという。そこで、熱がこもった痰、痰熱があると予想できる。この男性は、飲酒によって、痰熱が悪化している可能性が高い。痰熱が心にやどる神志に影響したため、精神が落ち着かず、不眠となり、痰熱が胸部に影響して、胸苦しい、胃がつかえるという症状がでたと考えられる。さらに、痰が中焦に存在するために、気がうまくまわらず、めまいがおこるのだろう。この男性には痰熱をなくし、心の熱をさまし、牌。胃の調節を目的に、黄運温胆湯が処方され、7日ほどで回復にむかった。また、飲酒や喫煙を減らすように指導した。鍼灸では豊隆、内庭、神門、公孫、百会などのツボを使うとよい。

豆知識

耳鳴りの原因は特定できないことも多い。心理的な苦痛が大きい場合には、西洋医学では、小さな音を長時間聴くことで、耳鳴りに慣れて苦痛を減らす音響療法という方法もある。

さくら鍼灸整骨院
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〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F
☎0120-396-491 
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