長崎市で本格的な東洋医学の鍼灸治療を受けられる鍼灸整骨院として定評があります。

WEB予約
LINE予約
診療案内
アクセス
コラム
東洋医学コラム

<雑誌掲載>連載コラムVol.38 東洋医学で汗と水分補給を考える(後編)

前編では、暑さだけが汗の原因ではなく、腎臓や心臓の弱りが影響することを明らかにし、お茶やコーヒー、などで水分補給をするとかえって喉が渇き、より汗をかくようになってしまうとお伝えしました。

今回は問答形式でさらに掘り下げていきましょう。

余計な水分が体に溜まれば汗をかきやすくなるが、なぜ溜まるのか。

腎臓というのは、体の水分量を一定に保つために余分な水分を尿で外に出そうとしますが腎臓が弱ることで体に水が余ってしまうのです。

そして尿として出せない時には、体は汗として出そうとするのです。

それではどういうことで腎臓は弱るのか。

睡眠不足、コーヒー・お茶の飲み過ぎ、ビール・プロテイン・豆乳などのタンパク質の多い飲み物の取り過ぎ、薬の長期服用などが原因になります。(タンパク質の多い飲み物、薬の長期服用については今回は割愛させていただきます。)

コーヒーは利尿作用があると聞くが…

前述した飲み物たちは、腎臓の濾過機能に詰まりを起こします。そうすると、腎臓はそれを押し流すために心臓や筋肉に血圧を上げるよう求めます。その時に、十分に血圧を上げられるような肉体の持ち主であれば尿がたくさん出ます。ですが、血圧を十分にかけられない人は、尿の量が減り、体に水が溜まった状態になります。つまり一部の人にとっては利尿作用を感じられるかもしれないが、ここで例に出したような人にとっては尿が出にくくなる飲み物なのです。

夜中にトイレで何度も起きるのだが…

これは日中の腎臓の血管の抵抗が強く、日中に尿をあまり作れていないことが原因です。眠った時に体がリラックスすることで、腎臓の血管が拡張し、日中には出せなかった体に溜まっていた水分を腎臓が尿に作り変えるので、トイレに何度も行きたくなるのです。夜中にトイレに行けること自体は、腎臓がちゃんと仕事をしていて悪いことではありません。ただし、日中に尿が作られていない状況は改善しなければいけません。

尿を作るためには、腎臓にたくさんの血流が入ってこなくてはいけません。その条件は、腎臓に血圧をかけるか、腎臓の血管が拡張して血流を呼び込むかが大事になります。

腎臓に血圧をかけるためには、心臓に頑張ってもらうか、運動を良く行なって筋肉の力で血圧をかけるかとなります。心臓が腎臓のために頑張りすぎることで、動悸が起きたり、心臓が弱ることがあります。やはり運動というのは大切ですね。

腎臓の血管を拡張させて血流を呼び込むためには、緊張するような生活環境を変えるか、睡眠時間をたくさんとって脳を休めるかしないといけません。

私は学生時代に、学校にいる時にはあまり尿意を催さず、排尿の回数が少なく汗をたくさんかいていたのを覚えています。自分自身では緊張していたつもりはありませんが、体は学校のような大勢の人がいる場面では緊張していたのだと思います。

尿は血液に含む水分から作られますが、睡眠時には体の血管は拡張し、低い血圧でも腎臓にたくさんの血液が流れ込み、尿がたくさん作られます。せっかくの効率的な状況でも、睡眠時間が短いとあまり尿の量もたくさん作られません。また浅い睡眠だと思うような血管の拡張も起こらないため、尿があまりできません。一睡もできなかった時、徹夜をしてしまった時、その朝、またはその日はあまり尿が出ないことを実感できますよ。

私は汗をたくさんかくし、トイレも頻繁に行くのだが…

それはストレスを受け続けて心臓が働きすぎていることが考えられます。ストレスを受けると心拍数と血圧が上がります。たくさんかいているその汗は冷や汗です。また血圧が腎臓にかかりトイレが近くなります。汗を止める、尿意を抑えるような努力ではなく、ストレスを受けないでいいような環境づくりに取り組むことが大切です。

コメント

この記事へのコメントはありません。

関連記事

PAGE TOP