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<雑誌掲載>連載コラムVol.39 健康のための油ガイド〜油の選び方と落とし穴とその回避方法〜

膝や指の関節の痛み、肌荒れ、腱鞘炎、頭痛、肩こり、肝臓の病気などは油が原因

いきなりですがクイズ→固形の油脂(マーガリンやバターなど)を想像してください。Q、植物性と動物性だとどちらが体に悪いと思いますか?A、答えは植物性の油脂が体に悪いです。トランス脂肪酸を多く含むからです。マーガリンは植物性油脂だということをご存知だったでしょうか?

次は液状の油を想像してください。Q、ヘルシーと書いてある油と一番搾りと書いてある油はどちらを選びますか?A、ヘルシーの方の油は抽出油といって体に悪い油です。

どうでしたか?私たちは体に良い油、悪い油があることを聞いたことがあっても、スーパーで油を選ぶ際、健康そうなパッケージや文言に惹かれて、体に良くない油を選んでしまうことがあります。

<最初にまとめ>

〇体に良い液状の油:一番搾りと書いてある油(ごま油、オリーブオイルなど)

×体に悪い液状の油:抽出油という人工的な油(サラダ油、キャノーラ油、こめ油など)

〇体に良い固形の油:自然な動物の脂(バター、ラードなど)
×体に悪い固形の油:植物油を加工した脂(マーガリン、ショートニング)※トランス脂肪酸を含む

×体に悪い油の仲間:乳化剤、油脂加工品(ホイップクリーム、チョコクリームなど)


<正しく選ぶための基礎知識>

①      液状の油「油」の分類と解説

〇(A)圧搾油:ゴマや菜種を絞った油のこと。体には悪くなく、体に良いとされるものが多いです。一番搾りと書いてあり、具体的にはゴマ油やべにばな油、オリーブオイルなど。
×(B)抽出油:圧搾油の搾りかすを溶かして分離させ、油の層を抽出し、化学的な調整を行ったもの。具体的にはサラダ油、キャノーラ油、こめ油などがそうです。ヘルシーと書いてあるのも抽出油の特徴です。パッケージには「抽出油」とは書いてない場合が多いです。圧搾油より安く、容量が大きいのが特徴です。

抽出油は薬品を使って精製分離しますが、この時に体に悪いものへと変化します。
精製分離した際に薬品溶剤が多く残ってしまったコメ油が長崎県で健康被害が広がったあのカネミ油事件です。

また健康エコナという油の商品が発がん性物質を含むということで販売中止になりましたが、それも抽出油だから起きる問題です。健康エコナは特定保健用食品でしたので波紋を広げました。今は良くても将来的に問題が起きるかもしれないものを、疑いもせずに体に取り込むということは危険だと考えさせられます。

②      固形の油「油脂」の分類と解説
〇(C)動物性の油脂:バター、ラードなど。コレステロール値が高いと批判されてきましたがそれは昔の話で、体に悪い人工化学的な物質が含まれていない自然のものなので健康にいいという認識に変わってきています。コレステロールの高い食品が体に悪いのではなく、コレステロールを処理できなくなっている体が悪いわけなので、他の悪い食事の見直しや運動や睡眠を心がけて内臓を健康にすべきです。

×(D)植物性の油脂:マーガリン、ショートニングなど。液状の植物油が加工されてこの形になっています。これらを植物性油脂と表現することもあります。加工される段階で体に悪いトランス脂肪酸が発生します。

<固形の油脂の判別方法と使われている食品>

(C)動物性の油脂が使われている食品であれば、体に悪くないので避ける必要はありません。 (D)植物性の油脂の代表格であるマーガリンは買って塗る人は今では少ないと思いますが、マーガリンやショートニングは加工食品の中に多く使われています。例えば陳列してあるチョコレートの多くは主成分がマーガリンです。その作り方はマーガリンに少しカカオを混ぜて色を付けて、香料を入れるとチョコレートの完成です。パン作りではマーガリンを入れると柔らかい触感になるので、多くのパンに使われています。ショートニングを入れて加熱するとカリっとした仕上がりになるので、メロンパンやクッキー、タルト、から揚げなどに使われます。ショートニングは頭痛の原因になります。

本来乳脂肪から作るホイップクリームやチョコクリームなども植物油脂から加工して作られるものが多く、それらは油脂加工品と呼ばれ、水と油が溶け合うように乳化剤が使われていますが体内に取り込まれると体内に異変を引き起こします。「乳化剤(植物性)」と表記されたものがありますが、植物性だからいいのか疑問です。

このように植物性の加工された油や油脂が広く使われる背景には、調達コストの安さがあります。もし体に健康な油や油脂だけが使われるとなったら、食品価格高騰と食品不足問題が起きるでしょう。食品作りには油がかかせません。パッケージの裏面をご覧ください。9割以上の商品に植物性油脂が使用されています。

やることはよく食品を選ぶだけです。なければ自分で作ることです。そうやって自分の健康のために努力していくことが現代の私たちに求められていることではないでしょうか。

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