今、汗をかいている自分は暑いから汗をかいている。と思ってはいませんか?
実は暑いから汗をかくのではなく、汗をかくことを暑いと感じているだけかも
しれません。どんな汗をかいているかでその人の体の中を見透かすことができ
ます。それでは僕と一緒に汗から体を覗いてみましょう!
脇から汗をかく → 腎臓の弱り
手のひら、足の裏から汗をかく → 腎臓の弱り
腕や手の甲が汗ばんでいる → 心臓の弱り
運動していないのに、お腹や腰が汗ばんでいる → 腎臓の弱り
お尻から太ももの裏にかけて汗をかく → 水の溜まりすぎ
額や後頭部に汗をかく → 心臓の弱り
寝汗を下半身にかく → 腎臓の弱り
寝汗を首の周りにかく → 心臓の弱り
涼しいところにいても頭や顔、首から汗が止まらない → 心臓の弱り
健康な体であれば、暑い時や運動した時には体全体から汗をかきます。特に背
中や胸や腕から先にかきます。
体には、水分が必要以上に余計に溜まっていると、余分な水分を汗で出す仕組
みがあります。
もし腎臓が活発に働いている人であれば、体の余分な水分は腎臓を通して、膀
胱に溜まり、尿として外に出します。
ですが、腎臓が弱っていると、尿で余計な水分を外に出せないので、汗で体の
外に出そうとするわけです。
水分は生命維持に必要不可欠ですが、体の中に必要以上に溜まっているのは悪
い状態です。過剰に水分が溜まると体温調整や体液の濃度調整がうまくできな
くなるため、自律神経を活発に働かせ、汗を体のいろいろなところから出そう
とするわけです。昼の時間帯になると体温を高め、一気に全身から汗を出そう
とします。この時、体の中が熱くなり、汗が吹き出し、気を失うような眠気に
襲われます。これがホットフラッシュと呼ばれるものです。
心臓が弱っている場合にかく汗は、前述の仕組みとは異なります。
東洋医学的観点から見る心臓というのは、精神的にストレスがかかり続けて悪
くなります。ストレスというと「別に感じない」と答える方が多くいらっしゃ
いますが、ストレスは感じる感じないといった話でなく、ストレスがかかって
いるかどうかが問題です。精神的にストレスがかかると、人は眠れなくなりま
す。また早く目が覚めたり、途中で目が覚めたりします。肩甲骨のあたりが凝
ったり、心拍が強く早い状態が続いたりします。手が冷たくなります。
心臓が弱った場合には、どうして汗が出るのかはわかりませんが、いちど汗を
かくと、クーラーのきいた涼しい環境に入ったとしても、頭からの汗が止まり
ません。そういう方はおでこに前髪がへばりついているので、外から見てわか
ります。
<治し方>
・腎臓の弱りの場合
睡眠時間を長く取る。毎日半身浴をしてお風呂で汗をたくさんかく。コーヒー
を飲まない。
・心臓の弱りの場合
精神的ストレスになっていることをやめる。先の予定を入れず何もすることが
ない状態にする。帰省や旅行などでよく眠れる環境で過ごす。
暑くもないのに、汗をかくというのはすごく不快で、そればかりに気を取られ
ます。
この仕組みを知らずに、汗をかいて暑いからと言って、水を飲めば直後に汗が
吹き出してきます。
汗がコントロールできれば、日々の生活はとても快適になります!ぜひ今日か
ら実践してみてください!