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21 脾の変調と全身への影響

脾の役割

脾は、人間が生きていくためのエネルギー(気・血・津液・精)を作り出す場所であり、「後天の本」と呼ばれます 。主に以下の3つの大切な機能を持っています 。

機能の名称役割(意味)
運化(うんか消化・吸収・運送:飲食物をエネルギーに変え、全身へ輸送する機能 。
昇清(しょうせい)持ちあげる機能:内臓を安定させ、気や栄養分を上に持ちあげる機能 。
統血(とうけつ)止血機能:血が血管(血脈)の外へ漏れ出さないように管理する機能 。

脾の変調で起こる主な症状

脾の機能が低下すると、体全体に様々な不調が現れます 。

1. 消化器系・代謝の異常(運化機能の失調)

  • 消化器症状:食欲不振、腹が張った感じ(腹部膨満感)、腹痛、下痢 。
  • 疲労:食後に消化・吸収で精一杯になり、脳に気や栄養分が送れなくなるため、強い眠気におそわれる 。

2. 水分(津液)の異常と痰

  • 水分代謝が悪くなり(津液の循環に影響)、体内で停滞した不要な水分が「湿」や、さらに粘り気の強い「痰(たん)」になります 。
  • 脾は生痰の源、肺は貯痰の器」と言われ、痰が肺へ移動することで、せきやぜんそくなど呼吸器の異常が起こります。

3. 下垂や出血(昇清・統血機能の失調)

  • 下垂:内臓を持ちあげる機能が低下し、胃下垂や脱肛(だっこう)などが起こりやすくなります。
  • 出血:血を血管内に留める機能が低下し、血便、血尿、不正性器出血などの出血症状が出ることがあります。

4. 筋肉・口・精神の異常

  • 筋肉(肌肉):やせて、色つやが悪くなり、力がなくなる。
  • :味がわからなくなる(味覚異常)。よだれの量が多すぎたり、少なすぎたりする 。
  • 精神(思):考えすぎ(くよくよ)は脾を傷つけます。また、脾の変調で脳に血が回らないために、思考がまとまらなくなることもあります 。

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