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長崎市の整骨院のさくら鍼灸整骨院のブログ、コラムのページです。

76漢方薬の処方④補陽剤

命門:『難経。三十六難』では右の腎を命門とする。気の根本である元気がやどる場所であるため命の門とよぶ。

補陰剤にからだを温める生薬を加えて補陽剤をつくる

陽気を補う補陽剤には、いわゆる滋養強壮剤とよばれるものが多い。ベースになる漢方薬は八味地黄丸である。六味地黄丸に附子と桂枝を加えたものだ。補陰剤の六味地黄丸の処方を基本にするのは、東洋医学独自の陰陽観にもとづいている。陽気を生成するには、からだを温めればよい。しかし、陽虚に対して、臓腑を温める生薬ばかりを処方しても、あまり効果はあがらないとされる。東洋医学では「陽を補う場合には、必ず陰の中に陽を求めよ」とされている。陰陽の関係は、陰が基礎であり、陰のうえに陽があらわれると考えられる。陰が充実していなければ、陽は生じない。たとえると、自動車を動かそうとして、いくらエンジンをふかしても、ガソリンがなければ走らないのと同じことである。八味地黄丸は、六味地黄丸で陰を充実させたのちに、からだを温める桂枝と附子を加え、腎を温めて陽気を生成させることで陽虚を改善する。八味地黄丸の桂枝を肉桂に変えて、牛膝と車前子を加えたものが、牛車腎気丸である。腎には膀脱をコントロールして尿を排泄させる機能がある。陽虚がひどいと腎のはたらきが悪くなり、膀胱をうまく調整できなくなる。尿が出にくくなってむくみが生じることもある。そこで、利尿作用のある牛膝と車前子を加える。また、桂枝よりも、からだを温めて腎の陽気を補う作用が強い肉桂を使う。腎の陽気が補われ、水分の代謝もよくなる漢方薬である。同じく、八味地黄丸の桂枝を肉桂に変えて、鹿茸と五味子を加えたのが十補丸である。腎を強く温め、強力に補陽することができる。

右と左、陰と陽の関係

八味地黄丸をベースにしない補陽剤に、右帰飲と右帰丸がある。補陰剤の左帰飲と左帰丸と正反対のはたらきがあり、補陽の効果が非常に高い。名前に左右が冠されているのは、東洋医学の古典『難経。三十六難』で解説される理論にもとづいている。腎(腎臓)は2つあるが、左は腎(腎陰)、右は命門(腎陽)という名称である。腎は、水に属し陰をつかさどり、命門は火に属し陽をつかさどるとされる。左の腎にはたらきかけて陰を生成する薬を左帰とよび、命門(右の腎)にはたらきかけて、陽を生成する薬は右帰とよばれる。

豆知識

『難経』は扁鵲(へんじゃく)が編纂したと伝えられる、中国最古の医学書のひとつ。難しい質問に専門家が答える形式をとり、鍼灸治療の具体的な方法をわかりやすく解説している。

さくら鍼灸整骨院
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