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東洋医学コラム

㉝望診

今回のキーワード「頸色」
望診で大事なのは顔をよく見ること。皮膚の色が変わていたり発疹がでている部位から、どの臓腑が病気か判断できるという。

顔をみるだけでも、さまざまなことがわかる

望診は、患者が診察室に入ってきたときから始まる。医師は、体型、体格、顔色、肌のつや、姿勢、歩き方など全身の動きに異常がないかチェックする。このように日で観察する診断を望診という。顔色が白いと、気・血が足りなかったり、正常に動いていないと考える。青色だと寒邪が侵入して、気と血が滞っている。健康な人の顔色を常色、病気になっている人の顔色を病色という。病色には青、 赤、 黄、 自、 黒の5色があり、五行色体表に もとづいて、関連する臓腑の異常をあらわすとされる。また、顔面の部位それぞれは、特定の臓腑と強く結びついているため、臓腑に異常があると、顔面にも変化がある。顔の望診では、日の観察がとくに大切である。目が生き生きと活発に動いていれば、 臓腑も弱っていないと考えられる。まぶたが赤く腫れている場合は、牌が熱のをもっている。 目がおちくぼんでいれば、 津液に異常があることが多い。
唇の色が薄いのは、気と血の不足が多い。青いのは寒邪が侵入していたり 、気が動かず肝のはたらきが弱っている。青紫色は血が滞り 、疹血ができている。体型が頑丈にみえれば、五臓がよくはたらいているはずだ。太っているが、色自で肌につやがなく 、元気がなくみえる人は、陽気が不足しているか、津液が滞っていることが多い。痩せていて顔色も青白く 、皮膚がかさかさしている人は、血が不足していることが多い。望診のなかでも、舌をみる舌診は、東洋医学では重要な診断法であり 、次項で解説する。

分泌物などの望診と子どもの指紋

必要があれば、鼻水や痰、尿や大便も 望診する。鼻が詰まって水のような鼻水 が出るのは、かぜで肺が障害を受けた場 合が多い。黄色く 粘りのある鼻水はから だに熱がこもっている。一般的に、排泄 物の色が薄いと寒が強く、黄色く 濁って いると熱がこもっているとされる。 子どもはじっとしているのが難しいの で、望診しにくい。そのかわりに、指紋
で望診ができる。 3歳以下の子どもでは、 人さし 指の指紋を 観察する。子どもの場 合、人さし 指の内側の皮膚はう すく 、指 紋がはっきり みえる。医師は、子どもの 人さし 指のつけねを 左手の人さし 指と 親 指で握る。子どもの人さし指の内側を、 指先から つけねに向かって2~ 3回 こす り 、指紋を浮きあがら せる。正常な指紋 の色は淡紅色である。

豆知識①
鼻の頭やその周囲が充血したり、赤いぶつぶつができるのは肺と胃に熱がある。髪が薄く、と かすと抜ける、乾燥しているときは精と血の不足であることが多い。

顔面と臓腑の関係
顔面それぞれの部位は、眉間は肺、鼻の先端は牌というように、 特定の臓腑と強くかかわりあつているとされる。顔の望診では、 症状がでている顔面の部位から臓腑の変調を知ることができる。

顔色と病気の関係
青色・・・寒邪の侵入で 気と 血が 滞つ ている
赤色・・・からだに熱がこもり、 血が 上昇している。
黄色・・・牌が変調し、 運化がうまく はたらかず、 津液が停滞し ている。
白色・・・気と血が不足し ているか、 運行が悪い。 寒邪による血 の停滞。
黒色・・・腎が冷えて、 血を温められ ないので、 経脈が縮み、 気と 血が停滞。

子供の指紋
指紋の色が鮮紅色だ とかぜ、紫がかつ た 深紅色はから だに 熱 をもつ。色が薄いと 虚証、暗いと 実証の ことが多い 。指紋が 風関にあると 病気は 軽いとされ、気関を 突きぬけると 邪気が 深いところにあり 、 命関に 達すると 病状 はさらに重くなる 。 指紋が浅いと 病は 表 にあり 、 |よ っ きり み えないと病は裏に あ ると される 。

豆知識②
五行説にもとづいて、肌の色を青赤黄白黒に分類し、望診することを五色診という。五色の変化は顔面にもつともはつきりあらわれるので、顔色の望診が大切となる。

さくら鍼灸整骨院
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〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F
☎0120-396-491 
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※土曜日は午前まで ※日曜日・祝日休診
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