今回のキーワード「問診表」チェックシート方式のことが多い。東洋医学では偏重している五臓を調べるほか、気・血・津液の異常をチェックすることもある。
間診表は何のためにチェックするのか?
問診を受ける際に、事前に問診表をされて、あらかじめチェックするように指示されることも多い。
東洋医学の問診表の目的のひとつはからだの「どこ」に問題があるのかを知ることである。医師は四診の結果をふまえて、弁証論治を行うが、そのときに、心、肺、牌、肝、腎のどこで異常がおきているかという情報が必要になる。たとえば、動悸がしたり、よく夢をみるのなら心、せきや鼻水がよく出るなら肺、食後に腹が張りやすい、とりこし苦労が多いほうならば膊、めまいがあったり、目が疲れやすいなら肝、排尿に異常があったり、足がむくみやすければ腎に異常があると考えられる。医師は、患者がチェックした問診表を手がかりにして、どこに異常があるのかをしぼりこんでいく問診表の使い方がわかれば、自分でもどこに不調があるかをチェックすることができる。ここでは、実際に東洋医学の問診の現場で使われている間診表の一例を紹介する。
チェックシートA(肝)
めまいがすることがある
怒りっぽいほうだと思う
いやなことがあると血圧があがりやすい
おなかの両脇に指をいれようとすると抵抗感や痛みを感じる
目が疲れやすい、または乾きやすい
どこかの筋肉がつりやすい
爪の形や色がよくないほうだと思う
最近、よくためいきをつくようになった
お酒をよくたしなむほうである
肩がこりやすい
チェックシートB(心)
動悸がおこりやすい
夢をみやすいほうである
精神的に動揺しやすいほうである
舌があれやすいほうである
寝汗をかきやすい、あるいは汗かきである
胸苦しいことがある
心臓部に痛みがおこることがある
物忘れをしやすい眠れなくなることがある
腕の内側が痛んだり、しびれたりすることがある
チェックシートC(脾)
食後におなかが張りやすい
立ちくらみがおこりやすい
食欲がない下痢をしやすいほうである
とりこし苦労や、思い悩みが多いほうだと思う
舌の苔が多い、または厚い腹痛がおこりやすい
精神的なストレスが胃に影響しやすい
痔や脱肛になったことがある
人よりも疲れやすいほうだと思う
チェックシートD(肺)
少し動くと息切れがする
ふだんからせきがよくでる
痰が出たり、からんだりする
鼻づまりになりやすい
ぜんそくがある、あるいはぜんそくがあった
声が小さかったり、声に元気がない
かぜをひきやすい
声がよくかれる
のどが痛くなったり、腫れたりすることが多い
呼吸しづらい、息苦しいことがある
チェックシートE(腎)
足腰がだるくなりやすい
尿の量や回数が多い、あるいは少ない
記憶力が以前より落ちたと思う階段をのぼるのがきつくなったように感じる
耳が遠くなったと思う
老化現象が気になっている足がむくみやすい
骨密度が低下してきた
足の裏が痛くなりやすい
お小水の切れが悪くなった気がする
質問ごとに、どのくらいあてはまるか、よくあてはまれば5、あてはまらなければOになる。チエックが終わったら、A~Eのシートごとに点数を合計する。チェックシートのAでは肝、Bでは心、Cでは牌、Dでは肺、Eでは腎の健康度がわかる。点数が高いものほど、その臓が変調していることになる。
豆知識①中国や朝鮮半島では、「異性や身分の高い人のからだにむやみに触れてはいけない」という儒教の教えが医学にも強く影響し、腹部に直接触れる腹診を避けるようになった。
豆知識②中国では、腹診を避けたために、患者への接触が最低限ですむ脈診と、患者に触れない舌診の重要度が高くなり、脈診と舌診の技術が発達し、症状も細かく区分けされるようになった
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