脾の役割
脾は、人間が生きていくためのエネルギー(気・血・津液・精)を作り出す場所であり、「後天の本」と呼ばれます 。主に以下の3つの大切な機能を持っています 。
| 機能の名称 | 役割(意味) |
| 運化(うんか | 消化・吸収・運送:飲食物をエネルギーに変え、全身へ輸送する機能 。 |
| 昇清(しょうせい) | 持ちあげる機能:内臓を安定させ、気や栄養分を上に持ちあげる機能 。 |
| 統血(とうけつ) | 止血機能:血が血管(血脈)の外へ漏れ出さないように管理する機能 。 |
脾の変調で起こる主な症状
脾の機能が低下すると、体全体に様々な不調が現れます 。
1. 消化器系・代謝の異常(運化機能の失調)
- 消化器症状:食欲不振、腹が張った感じ(腹部膨満感)、腹痛、下痢 。
- 疲労:食後に消化・吸収で精一杯になり、脳に気や栄養分が送れなくなるため、強い眠気におそわれる 。
2. 水分(津液)の異常と痰
- 水分代謝が悪くなり(津液の循環に影響)、体内で停滞した不要な水分が「湿」や、さらに粘り気の強い「痰(たん)」になります 。
- 「脾は生痰の源、肺は貯痰の器」と言われ、痰が肺へ移動することで、せきやぜんそくなど呼吸器の異常が起こります。
3. 下垂や出血(昇清・統血機能の失調)
- 下垂:内臓を持ちあげる機能が低下し、胃下垂や脱肛(だっこう)などが起こりやすくなります。
- 出血:血を血管内に留める機能が低下し、血便、血尿、不正性器出血などの出血症状が出ることがあります。
4. 筋肉・口・精神の異常
- 筋肉(肌肉):やせて、色つやが悪くなり、力がなくなる。
- 口:味がわからなくなる(味覚異常)。よだれの量が多すぎたり、少なすぎたりする 。
- 精神(思):考えすぎ(くよくよ)は脾を傷つけます。また、脾の変調で脳に血が回らないために、思考がまとまらなくなることもあります 。





















