未病:西洋医学の検査では異常がみられないが、からだの調子が悪くなりつつある状態。放っておくと病気の症状があらわれることも。
免疫力と体力を高め、未病も治す
東洋医学の治療の基本は、正気を強くして、からだを襲ってくる邪気をはねつけられるようにすること。正気は、基礎体力や免疫力と考えてもいい。つまり、漢方薬の治療は、体質を改善し、基礎体力や免疫力を高めることにとくに効果があるといえる。西洋医学では診断名がつかない症状も、体質を改善すれば治ることもある。漢方が適している病気としては、からだの虚弱さによっておこる不調や体力の低下、年齢を重ねることによっておこるさまざまな症状、アレルギー疾患、精神的ストレスが原因でおこる不調、原因がわからない不快な症状や痛みなどがあげられる。最近は、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそく、じんましんなど、アレルギー疾患の病気で漢方外来を訪れる人が増えている。また、高血圧、糖尿病、脂質異常症など生活習慣病での受診も多い。漢方独自の考え方に未病というものがある。西洋医学の検査結果では病気になっていないけれども、病気の方向に向かいつつある、完全に健康とはいえない状態を未病という。未病では、検査をしても異常がみつからないが、頭痛、耳鳴り、肩こり、だるい、朝起きられないなど何かしらの自覚症状があることが多い。東洋医学では、未病も治療の対象であるため、漢方薬が処方され、本格的な病気になる前に治療することができる。
女性の病気に漢方薬が活躍する
さらに、女性特有の症状である、冷え、月経不順、月経前症候群、更年期障害などには、漢方薬に高い効果があることがわかっている。妊娠中の女性に漢方薬が処方されることがある。かぜをひいたり、妊娠でおきる便秘や腰痛でつらくても、赤ちゃんヘの影響を考えると、なかなか治療薬が使えない。しかし、副作用が非常に少ない漢方薬であれば、安心して使用できることがある。漢方薬が女性特有の病気に強いのは、冷えや月経のトラブルが、気と血の変調から引き起こされていることが多いからだ。漢方薬でからだを整えることで、血の量が増えたり、血の停滞がなくなり、婦人科系の症状が改善される。気や血の流れを正常にすると、血の停滞が原因と考えられる肌のくすみやく、肌荒れも解消される。最近では、美容の面からも、漢方薬が注目されるようになってきている。
豆知識
更年期障害の治療ではホルモン剤を避け、漢方薬を希望する人も多い。しかし、さまざまな疾患を考慮すべき年齢なので、症状がある場合は最初に西洋医学的な診断を受けるようにする。
さくら鍼灸整骨院
長崎電気軌道(路面電車) 新大工駅より徒歩1分
〒850-0015 長崎県長崎市桜馬場1-8-3泉田ビル1F
☎0120-396-491
(午前)8:00~11:30(午後)14:00~19:00
※土曜日は午前まで ※日曜日・祝日休診
健康保険・労災保険・交通事故による自賠責保険